受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

日本大学中学校

2024年9月7日(土)

「中高一貫2-1-3システム」を導入し、生徒の多様な進路目標をサポート

 1930年に日本大学の正付属校として開校した日本大学第四中学校と日本大学第四商業学校は、1948年に新制の高等学校になると同時に中学校を併設し、日本大学高等学校・中学校となりました。1999年に中学校で女子の受け入れを開始し、2004年には全学年で男女共学化が実現しました。日本大学の教育理念である「自主創造」の精神の下、未来を生き抜く「確かな力」と「人間力」を養い、夢を実現させる生徒に育てる教育を実践しています。

 説明会の冒頭、中学校教頭の齋藤善徳先生は、2025年度入試に関する主な変更点を紹介しました。まず、理科と社会の試験時間が計60分から各40分になり、配点も各50点から各75点になるとのことです。ただし、「試験時間が延びても、問題数は微増する程度」だそうです。また、国語は長文の大問を1題減らします。「記述問題に最後までしっかり解答してもらいたい」からだとのことです。このほか、A-2日程(2月1日午後)で英検®2級以上の取得者に対して英語の試験を免除する制度を新設することや、C日程(2月5日午前)の出願締め切りを2月4日の24時まで延長することなどが伝えられました。

 続いて、卒業生の進学実績のデータが提示されました。付属校と進学校の良さを併せ持つ“ハイブリッド校”である同校では、日本大学への内部進学者は学年の半数ほどで、中高一貫生を中心に国公立・難関私立大学に進学する卒業生が年々増加しています。今春は、国公立大学には43名が、医学部医学科には内部推薦も含めて10名が合格しました。齋藤先生は「日本大学は医療系にも強く、医・歯・薬と獣医学科がそろっていることが大きな強みです」と話し、16学部に推薦で進学できる付属校のメリットをアピールしました。

 2022年度に導入した「中高一貫2-1-3システム」についての説明もありました。これは、中高6年間を3段階に区切って編成したカリキュラムによる教育システムです。まず、中2までの2年間は「アカデミックフロンティア(AF)コース」「グローバルリーダーズ(GL)コース」の2コース制で、AFコースでは幅広い分野の探究・体験学習を充実させています。一方、GLコースではグローバルな視点での探究・体験学習を行うとともに、英語は少人数制のレベル別授業を実施します。続く中3では高校のプレコースとして三つのコースを設け、高校の3年間はそれぞれの進路目標に応じて「特別進学コース」「総合進学コース」「スーパーグローバルクラス」に分かれて学びます。齋藤先生は「将来の夢や希望は変わる可能性もあるため、高校進学時にコースの変更も可能です」と話しました。

 さらに、同校では、在校生だけでなく、希望の進路をめざしてがんばる既卒者の受験も、継続してサポートしている点に触れ、「最も大切なことは、生徒一人ひとりにしっかりと向き合い、寄り添いながらていねいに育てていくことです。これを忘れてはいけないと考えています」と力強く語りました。

 次に、広報部の畑岡芙美先生が登壇し、生徒たちの学校生活の様子を紹介しました。放課後にはチューターが常駐する登録制の自習室「スタディルーム」が開設され、部活動の後に自学自習に取り組むこともできます。また、日本大学の学部を訪問したり、日本文化に触れたりする体験学習が、中学3年間を通して毎月のように実施されているとのことです。宿泊の機会も豊富で、林間学校(中1)、山陽地方での国内研修(中2・AFコース)、シンガポール(中2・GLコース)、台湾(中3・特別進学プレ、総合進学プレ)、ニュージーランド(中3・SGプレ)での海外研修もあります。畑岡先生は「段階を踏んで、みんなの前で発表できる力を養っており、事後学習としてプレゼンテーション発表会も開催します。こうした経験は、大学の総合型選抜でも役立っています」と結びました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 本館1階のアトリウム。吹き抜けの天井から明るい日の光が降り注ぎ、開放感のあるスペースです

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