受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

ラ・サール中学校

2024年9月7日(土)

最難関大学への高い進学実績を誇る九州の名門校。生徒主体の学校生活で心身を鍛錬

 世界約80か国で1000校を超える学校を運営するカトリックの教育修道会「ラ・サール会」を設立母体とする鹿児島市のラ・サール高等学校・中学校は、人間形成に重点を置いた教育を実践する中高一貫の男子校です。東大・京大といった最難関の国立大学だけではなく、医学部医学科にも多数の合格者を輩出しています。

 SAPIX代々木ホールで開催されたこの日の説明会は、学校紹介動画の上映から始まりました。続いて副校長の谷口哲生先生が登壇し、同校の特徴として「約3分の2の生徒が県外生」「授業とテストで志望大学合格に導く教育カリキュラム」「生徒主体の楽しい学校生活」「特徴ある英語教育」「ファミリー・スピリット」を挙げました。

 同校には学生寮があり、県内外から生徒を受け入れています。中学生は3学年混合の8人部屋で、高校生は個室で生活します。昼休みには寮に戻って昼食をとりますが、アレルギーがある生徒には除去食で対応するなど、きめ細かく配慮しているそうです。寮ではスマートフォンやゲーム機の使用は禁止されており、11台の公衆電話と各自のパソコン端末から送受信するメールが、離れた家族との連絡手段となります。高3になると、全員が寮を出て下宿生活を送ります。

 学習指導では6年一貫の特色あるカリキュラムの下、毎月行われる主要教科のテストで基礎学力の定着を図ります。中1・2では英数国の3教科に重点を置き、中2で中学校の学習範囲を学び終えます。高1までに主体的な学習姿勢を確立すると、高2では文系クラスと理系クラスに分かれます。高校からの入学者を含めた5~6クラス編成ですが、例年、理系が4クラス、文系が1~2クラスと、理系志望者が多いのが特徴です。高2の後半からは問題集を使った「週テスト」を導入し、大学受験に向けた実戦力を高めていきます。

 英語教育については、6名のネイティブ教員が在籍しており、英会話・リスニング・英作文の授業を週2コマずつ、クラスを2分割した少人数制で行っています。また、高1の希望者を対象に、サンフランシスコでの2週間のホームステイ、イギリスのイートンカレッジでの19日間のサマースクールを実施しています。

 心身の鍛錬も重視し、生徒が主体となって取り組む学校行事や部活動にも力を注いでいます。6月の文化祭では、入学したばかりの中1生もクラス企画や合唱コンクールなどに参加し、9月の体育祭では出身地ごとに紅白に分かれて競い合います。谷口先生は「鹿児島県を中心にした南九州出身の生徒が紅軍、そのほかの生徒が白軍です。これまでに74回行っていますが、寮生中心の白軍が44勝です。栄養士監修の食事がいいのかもしれませんね」と笑顔で話しました。

 中3の修学旅行は学年ごとに行き先を決めます。「沖縄に行くケースが多いですが、東京に行くと、OBが官庁や企業の見学に尽力してくれます」とのことです。卒業生が政財界で活躍するラ・サールならではのファミリー・スピリットの一端を垣間見ることができました。

 このほかにも、中1から高2までを対象とする「桜島一周遠行」、開聞岳や霧島連山などに挑む登山など、仲間と汗を流す行事が豊富です。また、部活動も盛んで、中学生は9割以上が、高校生は約8割が参加しています。

 来年度の入試は1月25日(土)に本校で行われます。面接はなく、調査書は不要です。谷口先生は「出題傾向は変わらないので、過去問にしっかり取り組んでください。入試は本校のみで実施されますが、そこで学習環境や雰囲気を知っていただければと思います」と説明会を締めくくりました。

イメージ写真 毎年9月に行われる体育祭は、出身地別に紅白に分かれて競技を行います。なかでも紅白応援団による応援合戦は目玉となっています

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