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学校説明会レポート
開智日本橋学園中学校
2024年9月4日(水)
国際バカロレアのプログラムを取り入れた「探究型の学び」で、主体性を養う
東京都中央区にあった日本橋女学館中学校は、2015年、校名を「開智日本橋学園中学校」と変更し、共学校として生まれ変わりました。教育理念に「平和で豊かな国際社会の実現に貢献できるリーダーの育成」を掲げ、国際バカロレア(IB)の理念に基づく「探究型の学び」を推進する同校は、IBの中等教育プログラム(MYP)と高等教育プログラム(DP)の認定校でもあります。
この日の説明会では、最初に校長の近藤健志先生が登壇し、同校の教育方針やさまざまな取り組みについて説明しました。海外でのビジネスの経験もある近藤先生は、自身の経験を交えながら、日本人が海外でなかなか評価されない背景に「自分の意見を明確に述べない」「決断力に欠ける」点があることを指摘します。だからこそ同校では、みずから考え、自分で判断し、主体的に行動することを大切にしているのです。
その授業の特徴は、ディスカッションやプレゼンテーションが多く取り入れられていることです。特に中学3年間を通じて行われる「哲学対話」という授業では、答えのない哲学的な問いを巡って思考と対話を繰り返します。これがお互いに多様性を認め合う機会となっているそうです。また、理科では「仮説と検証」によって視野を広げることを重視し、社会科では、問いに対して「調べて、考え、確かな学力を定着させること」を大切にしています。
国籍やバックボーンが多様で、優秀な教員がそろっていることも、学校の特徴に挙げました。近藤先生は「教員と生徒の英語によるコミュニケーションが自然に発生します。そのような生徒の視野が広がる環境や舞台をできるだけ多くして、今後もさらに発展させていきたいと考えています」と語りました。
続いて、教頭の井田貴之先生が具体的な教育内容を紹介しました。IBのMYPに相当する最初の4年間は、3コース、計6クラス編成で学びます。母体である開智学園が重視する探究型学習を数多く取り入れ、IBの国際的要素も加味した「リーディングコース(LC)」(4クラス)、LCの内容に加えて一部の科目を英語で学ぶ「デュアルランゲージコース(DLC)」(1クラス)、帰国生など英語力の高い生徒を対象とした「グローバル・リーディングコース(GLC)」(1クラス)です。
どのコースも“英語を使う環境”を重視し、総合・美術・技術・社会も「徐々に英語で学ぶようにしていく」そうです。このうちLCでは、中1・2で日本語による探究型の学びを実践し、中3からは美術・技術を英語で学びます。海外大学への進学も視野に入れたDLCでは日本語と英語の両方で探究型の学びを実践し、GLCでは数学・理科・国語以外はネイティブ教員が英語で指導しているとのことです。井田先生は「入試ではDLCもLCも同じ問題を出題します。DLCを希望する受験生は、枠にチェックを入れれば判定できるので、ぜひ挑戦してください」と呼びかけました。卒業後の進路については、「国際バカロレアの教育プログラムを実践しているため、海外大学進学をめざす学校だと思われがちですが、本校では国内外のいずれの大学も選択できる状態にまで実力を高めることをめざしています」と述べました。
最後に井田先生は、入学後に伸びる生徒の特徴として「学校の方針と保護者の考え方が一致していること」を挙げ、「秋以降も、説明会や在校生による校舎案内ツアー、文化祭などを予定しているので、実際に学校に足を運び、ご自身の目でご覧になって判断してください」と締めくくりました。
生徒が集うユーティリティスペースの先には神田川を望むウッドデッキが広がり、開放的な空間となっています
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