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学校説明会レポート
甲陽学院中学校
2024年8月30日(金)
中学と高校が別の場所に立地
発達段階に適した学びを行う
甲陽学院中学校・高等学校は、イギリスのパブリックスクールをモデルに、1917年に設立されました。建学の精神として「桜梅桃李一時の春、英雄秀才生まるること雲のごとし」ということばを掲げており、個性ある優秀な生徒たちが伸び伸びと成長し、それぞれの美しい花を咲かせてほしいという思いが込められています。
関西を代表する男子進学校として知られる一方、完全中高一貫校でありながら、中学校と高校が別の場所に立地しているのが同校の特徴の一つです。その狙いについて、中学校アドミッション室・室長の杉山恭史先生は次のように説明しました。「中高の生徒では、体格や精神年齢がまったく違います。発達段階の違いに最大限に配慮して、別の学校に思えるほど、中高それぞれの生徒に適した環境・教育方針・カリキュラムを用意しています」
続いて杉山先生は、両キャンパスの全景写真を紹介しました。どちらも同じ西宮市内ですが、中学は海側に、高校は山側に位置し、講堂や体育館、グラウンドなどの施設が双方にあることがわかります。
学校行事やクラブ活動も中高別で行うため、リーダーの役割を担う学年を2度経験できます。また、キャンパスが変わることで環境が一新され、一貫校にありがちな「中だるみ」が避けられるのも魅力です。英語・国語・数学の教員は6年間の持ち上がりを原則としており、学業面はもちろん、精神面でも継続的にケアできる仕組みを整えています。
授業は、中高ともに週6日制で月曜から金曜は6時間、土曜は4時間の授業を行っています。習熟度別クラスを設けていないことも同校の伝統で、学習が遅れがちな生徒には、放課後に個別指導を行うなど、サポート体制も万全です。
クラスは最後まで文理混合
教え合うことで絆を育む
後半は、中学校での様子が動画とともに紹介されました。通学路や校舎内、授業や学校行事、クラブ活動の様子が映し出されるのに合わせて杉山先生が解説。真剣な表情で実験や解剖に取り組む姿や、プログラミングに挑戦する様子、段ボール紙で人が乗れる船を作りプールに浮かべる授業、ペットボトルのキャップ15万個を使って巨大なアートを制作する文化祭での展示の様子など、生徒たちが日々楽しく学校生活を送っていることが伝わってきました。
「自律」をめざす高校の特徴についても説明がありました。高2からは文系・理系で必要な授業は異なりますが、クラスは最後まで文理混合のまま。これはお互いに教え合い、学び合うことを大切にしているためです。同校で培った同窓生とのネットワークは卒業後も続き、一生の財産となります。
杉山先生は、最後にメッセージを送りました。「教育とは林業のようなものです。わたしたちは生徒たちの成長する力を信頼して、日々の学びといった水や肥料を与えています。伸び伸びと育ち、一人ひとりの美しい花が開花する場にしたいと考えています」
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