受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

開智所沢中等教育学校

2024年8月2日(金)

“開智の学び”を継承し
探究と英語の力を磨く

 今年度、開智中学校などを運営する開智学園のグループ校として埼玉県所沢市に開智所沢中等教育学校が開校しました。4月には390名の1期生を迎え、他人のために学び、社会に貢献できる人に育てることをめざしています。

 この日のオンライン説明会の冒頭、教頭補佐・広報部主任の太田渓介先生は、「系列校の『開智の学び』を受け継ぎながら、時代に合わせた新しい学校づくりを進めています」と語りました。続けて、「志高く学ぶ」「得意を伸ばし挑戦する」という二つのキーワードを挙げ、その実践例として、入学式で生徒一人ひとりが壇上で夢を語る「夢宣言」や、自分の得意なものをクラスメートの前で発表する活動の様子を紹介しました。

 次に、「探究」と「英語」に焦点を当てた説明がありました。同校では、すべての授業でタブレット端末を活用し、ICTを駆使した探究型の学びを推進しています。また、中1生が南房総を2泊3日の日程で訪れる「磯のフィールドワーク」を実施するなど、本物に触れる体験が重視されています。好きなテーマで「個人探究」に取り組む「探究カリキュラム」も充実しています。「5年生(高2)では、4年間の集大成として全員がイギリスでの『海外フィールドワーク』に参加し、個人探究の成果を英語で発表します。その目標に向けて、美術や技術などの教科でも英語に触れ、週7コマの英語の授業を含めて、6年間で2500時間の『英語での学び』を実現していきます」と太田先生は話しました。

充実したサポート体制を整え
生徒の学力と主体性を培う

 学びの基盤となる知識の習得も重視しています。1クラスは約30人と少人数で編成し、放課後の補習などできめ細かくサポートしつつ、数学・英語は習熟度別授業で学力を伸ばします。また、毎朝10分間の「朝読書」と週1コマの「読書」の時間を通じて大学受験に必要となる読む力を鍛え、道徳の「哲学対話」では発信力や聞く力を育てます。太田先生は「1期生の夏期講習受講率は98%に上り、校内には学習に前向きになれる環境が整っています」と強調しました。

 一方、部活動や学校行事などの課外活動では、教員がコーディネーターの役割を担い、生徒の主体性を育てることを大切にしています。教員に質問や相談がしやすい風通しのよい雰囲気があることも、同校の魅力の一つです。

 最後に、太田先生は中学入試について詳しく説明しました。同校の入試問題は開智中学校と同一であるため、出願時に選択すれば両校の合否判定が同時に行われます。2025年度は、コース制の導入とともに「医進クラス」が新設されるため、出願時に「医進」「国際」「探究」から希望のクラスを選択する形になります。このほか、一般入試の募集定員が240名から300名に増えること、日程の移動や会場の増設、複数回受験の際の優遇制度の見直しなど、さまざまな変更があります。詳しくは募集要項をご確認ください。

イメージ写真 JR「東所沢」駅から徒歩12分。都内からも通学しやすく、広いグラウンドと最新設備を備えた新校舎で、伸び伸びと学校生活を送ることができます

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