受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

春日部共栄中学校

2024年7月23日(火)

校訓「自主自律・協調奉仕・明朗勤勉」の下、国際社会で活躍するリーダーを育てる

 文武両道で知られる春日部共栄中学校・高等学校は、2003年の中学開校以来、「自主自律・協調奉仕・明朗勤勉」を校訓に掲げ、国際社会で活躍するリーダーの育成をめざしています。

 この日のオンライン説明会は、通学風景、授業の様子、学校生活、施設、部活動などの様子を収めた動画の配信から始まりました。続いて、中学入試担当委員長の遠藤裕先生が登壇し、生徒とのエピソードを交えながら教育内容について説明しました。生徒が主体性を発揮する学校行事にも力を注ぐ同校ですが、2022年の藤桐祭(文化祭)では、高校のあるクラスが遊園地のゴンドラを自作したそうです。遠藤先生は「大掛かりな遊具であるため安全面を心配していました。ところが、生徒たちは綿密に重力計算を行ったり、摩擦について調べたりしていました。また、保護者から素材の提供を受けたため、結局、生徒たちだけの力でゴンドラを完成させました。その設計を担った生徒は、このときの体験を論文にまとめ、筑波大学に学校推薦型選抜を経て入学を果たしました」と語りました。

 次に、「プログレッシブ政経コース」と「IT医学サイエンスコース」の2コース制について説明がありました。まず、「プログレッシブ政経コース」が育成しようとするのは、圧倒的な英語力を用いて国際的なビジネスシーンでリーダーシップを発揮できる人材です。英語力を身につけることとともに、経済・金融・国際政治・社会・数学を重視しているのが特徴です。授業では、大手金融機関や証券取引所で働く企業人や研究者を講師に招き、経済学の基本を学んだうえで「模擬トレード」などのオリジナルのプログラムに取り組みます。また、各国の大使館を訪問するほか、ビブリオバトルや模擬国連などにも積極的に参加し、国際政治やグローバルビジネスの分野で求められる知識と発信力を身につけます。

 一方、「IT医学サイエンスコース」では高度な数学力を養い、各専門分野の研究者や開発者としてリーダーシップを発揮できる人材に育てることをめざします。2025年から大学入学共通テストに「情報Ⅰ」が加わることを受け、基礎的なプログラミング言語を学んだうえで、中学ではJavaScriptを、高校ではPythonを用いて実践的に学べるよう対応しているそうです。また、中3でウェブデザイン技能検定などの資格取得を目標としています。理科では実験・研究の機会が豊富で、生徒の興味・関心を引き出す場となっています。なお、同校は2023年12月に順天堂大学と高大連携協定を締結しました。今後は同大学の国際教養学部の教員による出張授業を行うなどして、より発展的な教育を行っていくとのことです。

 さらに、両コースとも「グローバルリーダーズプログラム」を導入しました。生徒はブリティッシュヒルズ研修(中3)、イングランド研修(高1)、ボストングローバル人材育成プログラム(高1・2)、オーストラリア語学研修(高1・2)、オーストラリア修学旅行(高2)といった豊富なプログラムを通して異文化を体験し、グローバル人材としての素養を養います。

 コース別のプログラムは週1回、6・7時限に組み込まれ、それぞれ特色あるキャリア教育を受けることができます。週5日は1コマ45分の授業を7限まで行い、主体的・対話的で深い学びを実現するために、2学期制も導入しました。知識・技術を確実に定着させるのが狙いです。

 遠藤先生は「本校は東武伊勢崎線(スカイツリーライン)と野田線(アーバンパークライン)の『春日部』駅からスクールバスで約10分、東武野田線『豊春』駅から徒歩約20分の立地にあります。本校で開催される学校説明会は約3週間前から予約が可能ですので、ぜひ足を運んで学校の雰囲気を確かめてみてください」と述べ、この日の説明会は終了しました。

イメージ写真 同校には400席以上の移動式観覧席を備えた体育館「至誠館」があります。生徒たちは、授業、部活動、昼休みなどにこの体育館を利用しているそうです

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