受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

藤嶺学園藤沢中学校

2024年7月24日(水)

「日本人らしさ」を重視したグローバル教育で、国際社会で必要とされる人材を育成

 藤嶺学園藤沢は1325年に開山された時宗総本山 清浄光寺(遊行寺)の僧侶養成機関「時宗宗学林」を前身とする男子伝統校で、来年、創立110年の節目を迎えます。「質実剛健」「勇猛精進」を建学の精神とし、時代を切り開くことができる、たくましい男子の育成をめざしています。

 オンライン説明会の冒頭、学校長の林学先生は、就任の際に定めたスローガンとして「ト(トップを目指す向上心)」「ウ(生み出すチカラ、創造力)」「レ(礼儀正しい謙虚な心)」「イ(一途に頑張る勇猛精進)」を紹介しました。そして、中学の募集定員を1クラス35名×3クラスに抑えた少人数教育に触れ、「本校では生徒一人ひとりに目の行き届く教育を大事にしており、教員は学年の生徒全員の顔と名前が一致しています」と述べました。また、今年から高校棟の建て替え工事が始まっているため、来年の中学入学生は高校から新校舎で学ぶことになるそうです。

 続いて、入試対策部長の間藤大介先生が、学校生活について説明しました。同校では、国際社会で必要とされる日本人としての意識を培う場として、中1~高2の5年間にわたって、茶道と剣道を必修としています。日本の文化に親しむとともに、礼儀作法、物を大切にする心、節度ある対応の仕方、美しい所作、おもてなしの心など、日本人としての美徳を身につけるのが狙いです。

 クラスを分割し、少人数制で行われる茶道の授業は、大日本茶道学会から派遣された指導者2名と担任1名がていねいに指導します。その集大成として、中3では「卒業茶会」を、高2では「修了茶会」を開催します。間藤先生は「初めて茶室に入る中1生のなかには、そもそも畳に触れるのが初めてという生徒も珍しくありません。しかし、中3になると、受付をしたりお菓子を運んだりと、それぞれが担当を持ち、保護者の方を招いての茶会を開けるようにまでなります」と述べました。高2の修了茶会のために、生徒は陶芸の授業で茶器を作り、それで点てたお茶を保護者に振る舞います。我が子の気持ちのこもったおもてなしと立派な所作を見て、その成長ぶりに感極まり、涙する保護者の方も多いそうです。

 語学教育にも力を入れています。中1の体育の授業は、ネイティブ教員が英語で指導し、中2以降は週2コマの英会話を実施します。中3では英語レシテーションコンテスト、高校では英語スピーチコンテストなども行って、コミュニケーション力を養っています。また、アジアに目を向けた国際理解教育も推進しており、中3・高1の希望者は中国語の講座も選択できます。さらに間藤先生は「新しい試みとして、中3の3学期に希望者対象のターム留学を行うことを決めました。中高一貫校という、高校受験にとらわれずに学べる環境にいるので、海外の家庭で生活を共にして、さまざまなことを吸収してきてほしいと願っています」と語りました。希望者対象のプログラムはこのほかにも、台湾研修旅行(中3)、オーストラリアとニュージーランドで実施する約2週間の海外語学研修旅行(中3・高1)などがあります。

 学習サポートも手厚く、自学学習プログラム「TASL(Tohrei After School Learning)」を月曜日から土曜日までの放課後午後7時まで実施しています。間藤先生は「早稲田大学、慶應義塾大学、横浜国立大学などに通う現役大学生がメンターとして教えに来てくれます。中1は全員が参加し、その日の授業の復習や課題に取り組み、自主学習を習慣づけます」と説明しました。高校では春・夏・冬の年3回行われる勉強合宿、曜日ごとに科目を変えて開講される特別補講、大学説明会(早稲田大学・明治大学・日本大学・東海大学)、卒業生による進学講演会、大学出張講義など、さまざまな取り組みを行っています。

イメージ写真 JR・小田急江ノ島線・江ノ島電鉄「藤沢」駅から徒歩15分、小田急江ノ島線「藤沢本町」駅からも徒歩15分の緑豊かなキャンパスで伸び伸びと成長できます

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