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学校説明会レポート
サレジアン国際学園中学校
2024年6月24日(月)
「21世紀に活躍できる世界市民の育成」を実現するための新校舎プロジェクトが進行中
2022年4月、女子校として75年の歴史を刻んできた星美学園中学校高等学校が共学化し、サレジアン国際学園中学校高等学校に校名を変えて、新たなスタートを切りました。星美学園から受け継ぐ「心の教育」を重視する一方で、「21世紀に活躍できる世界市民の育成」を教育方針に掲げ、さらなる学校改革に取り組んでいます。
この日の説明会で、教務部長の篠川俊太郎先生は「これからは、テクノロジーやAIがさらに進化を遂げ、一層予測不能な世の中になるでしょう。そうした時代を生き抜くには、未知の問題に対応し、解決する力を養うことが不可欠です」と話し、その目的を達成するためには、中等教育機関はこれまで以上に充実した「英語環境」「サイエンス環境」「グローバル志向」「考え続ける環境」が必要であると述べました。
そんな教育方針を実現するためには、最適な教育環境が必須だという強い思いから、同校では、校舎がある北区赤羽台の学校法人星美学園敷地内、大聖堂横の本館跡地にサレジアン教育の中核となる学び舎を新設する「新校舎プロジェクト」を進めています。2027年度から使用開始予定の新校舎の延べ床面積は、現在の校舎の約1.4倍で、地下1階・地上5階建てです。物理・化学・生物の教室のほか、専門的な研究活動を支援するサイエンスラボを設置するなど、理系科目の設備を中心に、教育環境を大幅に充実させています。このほかにも、食堂・カフェ・体育館・ラウンジなど、さまざまな施設が設けられます。
次に、「考え続ける環境」のつくり方として挙げたのが、全教科で取り入れている「PBL(Project Based Learning)型授業」です。これは、教員が生徒たちに正解のない問いを与え、グループディスカッションやプレゼンテーションといった“相互通行の学び”を通して、論理的思考力を養うというものです。グループのなかで意見交換や結論の選択をした後、プレゼンテーションをする代表を決めますが、その際は「最も論理的な意見を出した者」が選ばれます。篠川先生は「自分の意見を聞いてもらえることがうれしいという生徒もたくさんいます。代表になれなかった生徒も、次回は選ばれるために、自発的に学びを深めていくので、積極的に知識を吸収するようになります」と語りました。
続いて、募集広報部部長の尾﨑正靖先生が、コース制について説明しました。中学は「本科クラス」(本科)と「インターナショナルクラス」(インター)の2種類のコースに分かれています。本科の大きな特徴は、各自が興味・関心のあるゼミナールを選び、テーマを決めて探究活動を行う「個人研究」です。中1の1年間は研究の基礎となるアカデミックスキルを磨き、中2からゼミに所属して、高2で論文を仕上げるという流れです。「生徒は八つのゼミから一つを選んで受講します。中2生から高2生までが学年の枠を超えて一緒に学ぶため、互いに刺激を与え合っています」と尾﨑先生は強調しました。
一方、インターではすでに英語が堪能な「アドバンストグループ」(AG)と、これから英語力を伸ばそうとする「スタンダードグループ」(SG)とに分かれて学習します。英語の授業は、AG・SGともに週10コマです。AGでは、数学・理科・社会も専門性を持つ外国人教員からオールイングリッシュで学びます。一方、SGでも英語の授業はオールイングリッシュです。外国人教員と日本人教員とのチームティーチングが主体で、他教科は日本語で学びます。
なお、今年度から、中1に限り、全クラスを本科生とインター生がともに学ぶハイブリッドクラスとしました。本科・AG・SGの生徒が3分の1ずつ在籍し、外国人教員と日本人教員がペアで担任を務めます。尾﨑先生は「数学や理科に秀でた生徒がいる本科と、英語力が高いインターの生徒が、互いの強みを生かしながら、困ったときには助け合っています。貢献する心も培われ、中2以降のさらなる成長の土台づくりにもつながるでしょう」と述べました。なお、中2以降は、本科生とインター生はこれまでどおり、別クラス編成になります。
キャンパスは東京都北区赤羽台の見晴らしの良い高台に位置しています。新校舎の完成後も、聖堂やウッドデッキのテラスなど旧校舎の施設が引き続き活用されます
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