受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

桜蔭中学校

2024年7月8日(月)

日々の授業やクラブ活動に励み
「良き社会人」をめざす

 1924年、東京女子高等師範学校(現在のお茶の水女子大学)の同窓会である桜蔭会の会員によって設立された桜蔭中学校高等学校は創立以来、建学の精神である「礼と学び」を受け継ぎ、各界に有能な女性を輩出してきました。

 SAPIX代々木ホールで開催されたこの日の説明会では、最初にサピックス教育事業本部本部長の広野雅明先生が同校の入試傾向を分析しました。そのうえで、「桜蔭の受験生は算数や理科に強い印象がありますが、必ずしもそうとは限りません。4教科をバランスよく学習し、全体の点数を上げてください。粘り強く解くことが大切です」とのアドバイスを送りました。

 続いて登壇したのは、校長の齊藤由紀子先生です。まず、学校の沿革を紹介しながら、校訓である「勤勉・温雅・聡明であれ」「責任を重んじ、礼儀を厚くし、良き社会人であれ」に触れ、「最後の『良き社会人』とは、『自分で考え、みずからコントロールできる人』という意味を持っています。6年間かけて『自律的な女性』に育ってほしいというのが本校の願いです」と語りました。そのために同校では、授業だけではなく行事運営やクラブなどの課外活動も重視して、生徒たちの成長を促しています。クラブには中1から高2までの生徒全員が所属し、放課後に活動しています。文化祭や体育大会などの行事も、生徒たちが主体となって運営されています。高2は周囲の意見を聞きながらリーダーとして後輩をまとめる力を身につけ、中1はそんな先輩の姿を見て社会性を学んでいきます。

放課後学習や講演会などで
卒業生が在校生をサポート

 学校生活の具体的な内容については、教務主任の井上瑞穂先生が説明しました。中1から高3まで、全学年が5クラス編成で、毎年クラス替えを実施しています。各学年には5人のクラス担任と2人の副担任が配属されており、教員は3年間、または6年間の持ち上がり制で、生徒たちをきめ細かくサポートしているそうです。文系と理系に分かれるのは高2からで、高3の授業は一部を除き、ほとんどが選択科目となります。英語と数学については、高2から、本人の希望制による習熟度別クラス授業を行っています。

 主要教科は基礎・基本を大切にしながら学習します。中学3年間の学びの集大成として取り組むのが自由研究です。これは、50年以上続く同校の伝統で、中2から自由なテーマで準備を進め、最終的には原稿用紙20~40枚の論文を仕上げます。土曜日には、放課後に利用できる「放課後学習ルーム」を開設し、卒業生のチューターが親身になって在校生をサポートしています。

 キャリア教育も充実しており、各界で活躍する卒業生による講演会なども開催しています。井上先生は「今年は難民支援弁護士として働く卒業生のほか、科学捜査研究所やGoogle社で活躍する卒業生など、さまざまな方面から招きました。生徒も興味を持って活発に質問しています」と説明しました。

 英語教育にも力を入れています。ネイティブ講師による英会話の授業や、LL教室での授業、オンライン英会話を通して、4技能を総合的に高めています。中3から高2まではGTEC®を受検し、日ごろの学習の成果を確認しています。

※「GTEC」は、株式会社ベネッセコーポレーションの登録商標です。

イメージ写真 100周年事業の一つとして昨年完成した東館には、3階に複数の理科実験室、地下に温水プールなどさまざまな施設をそろえています

www.oin.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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