受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

広尾学園中学校

2024年6月28日(金)

将来を見据えた三つのコースで
一人ひとりの夢を実現する

 広尾学園の前身は、1918年に設立された順心女学校です。2007年の共学化に伴って校名を変更して以来、さまざまな教育改革を推進してきました。

 説明会の冒頭、あいさつに立った理事長の池田富一先生は、教育理念の「自律と共生」に触れ、「最初にこの理念を学ぶのは、入学直後に行われる新入生オリエンテーション合宿においてです」と述べました。ここでは共同生活を通じて仲間たちの多様性を認め合い、自己目標とクラス目標を発表します。

 同校では国際教育とサイエンス教育に力を注いでおり、「本科コース」「医進・サイエンスコース」「インターナショナルコース」の3コースを設けています。さらに、インターナショナルコースは基本的な授業をすべて英語で行う「アドバンストグループ(AG)」と、英語を基礎から身につける「スタンダードグループ(SG)」とに分かれます。いずれのコースも「問題解決能力とコミュニケーション能力の養成」「グローバルな視野と高度な英語力の習得」「デジタルネイティブ世代としての最先端ICTスキルの習得」を目標にしており、高校進学時などにはコース変更も可能です。

 難関大学をめざす本科コースと、難関大学の理系学部、医学部への進学志望者が在籍する医進・サイエンスコースでは、中学の内容を中2の年度末までに終えるカリキュラムで先取り学習を進めていますが、補習やチューターによるサポートもしっかり行っているとのことです。また、医進・サイエンスコースの生徒は、専門性を備えた教員による指導の下で本格的な研究活動に取り組み、医師や研究者になるためのマインドを養います。

 インターナショナルコースには国内外の難関大学をめざす生徒が多く、カリフォルニア州やボストンの大学を訪問する「海外大学見学ツアー」や、世界の大学の情報を提供する「海外大学フェア」などを実施して、海外大学進学希望者をサポートしています。

 池田先生は「生徒たちには将来、自分はどうなりたいのかを真剣に考えてもらいます。それを実現させるために目標として定めた大学に進学させることが教職員の大きな使命です。生徒たちには進学先でさらに専門性を高め、活躍できる人となって社会に羽ばたいてほしいと願っています」と締めくくりました。

体験学習を通して本物に触れる
充実のキャリア教育プログラム

 次に、副校長の金子暁先生から学習プログラムなどについて説明がありました。教職員の研修の様子を動画で紹介しながら、「すべての授業において常に指導力のレベルアップを図っています。教職員たちが同じ方向を見て、生徒を導いていくことを非常に大切にしています」と強調しました。

 ICT教育にも力を入れており、他校に先がけて環境を整備してきました。その活動の一つとして、日本からのアクセスが少なかった海外大学の講義動画を翻訳して公開する取り組みを紹介しました。

 「本物に触れる体験学習」を行うキャリア教育プログラムは同校の学びの土台となるもので、研究室訪問ツアー、司法裁判講座、ロボットプログラミングのほか、医療関係者から指導を受けられる医療系のセミナーや講演会など、さまざまな機会を設けています。毎年3月に中学の全学年が参加して行われる「広学スーパーアカデミア」はその集大成で、第一線で活躍する各分野の専門家が同校に集結します。生徒は中1から本物の最先端研究に触れることができ、大いに刺激を受けているそうです。

イメージ写真 生物・化学・物理の三つのサイエンスラボには研究室レベルの設備があり、専門的な実験も可能です

www.hiroogakuen.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

ページトップ このページTopへ