受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

雙葉中学校

2024年6月18日(火)

キリスト教に基づいた全人教育で
知・徳・体をバランス良く育む

 17世紀にフランスのニコラ・バレ神父が創設した「幼きイエス会」を母体とする雙葉学園は、「徳においては純真に 義務においては堅実に」を校訓に掲げる女子進学校です。SAPIX代々木ホールで行われたこの日の説明会は、サピックス教育事業本部本部長の広野雅明先生による入試分析から始まりました。入試問題のポイントを説明した広野先生は、「4教科の基礎学力の養成が必要ですが、丸暗記の学習ではいけません。過去問を解きながら、しっかり頭を使って、自分のことばで書く練習をすることが大切です」とアドバイスを送りました。

 続いて登壇したのは校長の日下部和子先生です。学園の歴史に触れた後、「本校ではカトリックの人間観に基づき、『一人ひとりがかけがえのない存在であり、自分も他者も同じように大切にする』ことを説いています。生徒が自分の使命に気づき、人の役に立てるような女性となることを願っています」と述べました。

 続けて、同校が実践する「知育・徳育・体育」をバランス良く取り入れた全人教育について紹介しました。まず「知育」では自学自習の力を養うことを重視し、生徒の意欲・関心・達成感を育んでいます。たとえば、各教科の教員は生徒一人ひとりのノートを確認します。中3では全員がフランス語を学びますが、そこでも最初に校訓を題材に取り上げるなど、きめ細かい教育を実践しています。そして、「徳育」の学びについては、週1コマの宗教の授業やボランティア活動の意義を強調し、「体育」においては校内球技大会や運動会を紹介しました。これらは生徒自身が主体的に取り組んでいるため、自主性や協調性も育っていくそうです。

入試に必要な力は第一に「基礎力」
家族との会話で表現力も身につけよう

 続いて、教頭の中島樹子先生が学校生活全般について説明しました。1学年は約180名で、そのうち併設小学校からの内部進学生は約80名です。「雙葉小学校からの進学生は、新しい友だちとの出会いを楽しみにしており、中学からの入学生もすぐに打ち解けるはずです。ご安心ください」と笑顔で伝えます。また、担任団は原則として中学3年間は持ち上がりのため、教員は生徒の成長過程に応じて、一人ひとりの状況などをしっかり把握しているとのことです。

 学習面では、週6日制で十分な授業時間を確保しながら、無理のない先取り学習を効率良く行い、基礎をしっかり定着させています。なお、高校では文系・理系によるクラス分けは行っていません。ただし、高校から各自が自分の希望する進路に合わせて選択科目を多く履修できるようになっており、それぞれが思い描く将来の夢の実現に向けて、バックアップする体制が整っています。加えて、「卒業生の話を聞く会」や講演会など、第一線で活躍する卒業生の体験談を聞く機会も数多く設けています。このほか、中高合同で行う全員参加のクラブ活動も盛んです。

 2025年度入試では大きな変更点はありません。「与えられた情報を整理し、『ていねいに読み取る力』や『基礎力・考える力・表現する力』を養うのが大切です。日ごろから家族といろいろな話をして、自分のことばで説明できるようにしておいてください」とのアドバイスが送られました。

イメージ写真 旧校舎のシンボルだった門柱をデザインに取り入れた正門。JR「四ツ谷」駅から徒歩2分という恵まれた環境にあり、生徒ラウンジからは四季折々の土手の風景が楽しめます

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