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学校説明会レポート
青山学院中等部
2024年7月5日(金)
キリスト教に基づく全人教育と知的好奇心を刺激する学びで、個性と自主性を伸ばす
明治時代初期に、アメリカのメソジスト派の宣教師が創設した学校を源流とする青山学院に、男女共学の中等部が開設されたのは、第二次世界大戦後の教育改革が進められていた1947年です。それ以来、プロテスタントの教えに基づく全人教育を行っています。
説明会の冒頭、中等部部長の上野亮先生はキャンパスの立地に触れ、「常に新しいものを生み出すパワーに満ちあふれた街・渋谷に位置する本校の広大な敷地には、幼稚園から大学・大学院までがそろい、たくさんの留学生や研究者など、年齢・性別・国籍を超えたさまざまな才能や能力を持つ人々が集まっています。そうした自由で明るい雰囲気のなか、さまざまな分野で活躍する先輩や仲間と共に、クリエイティブで創造的な人間へと成長できる環境が整っています」と力説しました。
続いて、上野先生は同校の教育の特徴を表す三つのキーワードを挙げました。一つ目は「キリスト教に基づく愛と奉仕の精神をもって社会に貢献する人物の育成」です。「本校では毎日2時限と3時限の間に礼拝を行います。全校生徒が礼拝堂に集い、自己の生き方を見つめ、互いの良さや違いを認め合うこの15分間を、本校では最も大切にしています」と語りました。
二つ目は「長期的な視野で見据えた教育」です。中等部から高等部への進学率は約95%で、高等部からは約87%が青山学院大学に進学します。そうしたなか、同校では大学受験をゴールとせず、「速さ」よりも「深さ」を重視して指導しています。校外学習・学校行事・国際交流など、生徒たちは興味・関心のあることに打ち込み、「みずから考え、判断し、表現する力」を培います。
三つ目の「国際教育」では、フィリピン訪問、韓国の梨花女子大学附属中学校(共学)との交流とホームビジットに加え、昨年度より中国・北京訪問プログラムとして北京大学附属中学校との交流が始まりました。また、今年の夏休みにはオーストラリアでのホームステイとイギリスでの寄宿制のサマーキャンプを実施する予定です。上野先生は「将来の基礎となる大切な6年間を、自分のやりたいことを見つけ、能力・才能を伸ばすために使ってほしいのです。そして、それらの力を他者や平和社会のために用い、次世代のサーバントリーダーになってもらいたいと考えています」と締めくくりました。
次に、広報委員の青野拓郎先生が中等部の生活と進学について説明しました。クラスは1クラス32名(8クラス編成)で、男女の比率と、初等部からの内部進学者と中等部からの入学者の比率は、すべてのクラスで1対1になるように調整されています。また、大学・大学院が同じ敷地内にあるため、毎日放課後、大学生が中等部にやってきて、生徒の学習をサポートしてくれます。青山学院大学で学ぶ留学生と英語でコミュニケーションするチャットルームなども利用できます。
高等部から青山学院大学へは、高等部での成績に基づいてその上位者から希望する学部に進学できるようになっています。「大学受験にとらわれず、学校生活のさまざまな場面で協力し合い、仲間をつくっていくような雰囲気がある」とのことです。
同校の大きな特徴として挙げられたのは、積極的・主体的に学ぶ姿勢が養われる「次世代型教科センター方式」です。中等部校舎には各教科の専用ゾーン、専用教室、教科の発表や作業のためのメディアスペース、教科準備室があり、生徒は教わる教科ごとに専用教室に移動して授業を受けます。また、50年以上続けられている選択授業(3年次・週2時間)として、ソーシャルイノベーション入門、発展的な理科実験、韓国語など、20以上の講座を開講しています。これは生徒たちの興味・関心を引き出し、視野を広げる良い機会となっているそうです。
約800席があり、中等部の生徒たちが一堂に会することができる礼拝堂。イースターやクリスマスなどには、キリスト教に深く触れる特別礼拝が行われます
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