受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

共立女子第二中学校

2024年6月27日(木)

体験型の教育を通して自立を促し、「セルフリーダーシップ」を育む

 共立女子第二中学校の母体である共立女子学園は、1886年に設立された共立女子職業学校から発展しました。八王子市に共立女子第二高等学校が設立されたのは1970年のことで、中学校は1984年に開校しました。校訓は「誠実・勤勉・友愛」で、「豊かな感性を身につけた女性」「自ら考え、発信できる女性」「他者を理解し、共生できる女性」という三つの女性像を理想とした全人教育を実践しています。幅広い知識の土台となる体験を重視しながら、自分らしく活躍する「セルフリーダーシップ」を発揮し、広く社会に貢献できる自立した女性の育成をめざしています。

 この日のオンライン説明会では、最初に、入試広報部の戸口義也先生が同校の歴史と教育理念、女子教育の特色について説明しました。八王子の丘陵地にある広大なキャンパスにはさまざまな施設があり、恵まれた環境の下、多彩な体験型の学びが可能です。たとえば、校舎には四つの実験室と演習室を備えたフロアがあり、教科書に載っている実験のほぼすべてを行うことができます。その数は中学3年間で約100種類にもなります。また、菜園の「ポタジェガーデン」では、堆肥づくりから始める循環型ファームを営み、四季折々の野菜や花を栽培します。そのほかにも、ネイティブ教員が常駐し、生徒と留学生との交流に活用している「グローバル・ランゲージ・スクエア」や、午後7時まで利用できる自習室などがあるほか、どこにいてもオンライン学習ができるWi-Fi環境も整えられています。6万冊を超える蔵書を誇る図書館を利用して、中学校3年間で100冊の読書を目標とする「3-100計画」も推進しています。

 伝統的な女子教育も同校ならではの特徴です。中学3年間を通して行われる礼法の授業では、美しい所作を身につけます。高2では茶道・華道・装道を学ぶ「和躾(なごみ)の日」を設け、卒業生が講師として協力しています。

 次に、カリキュラムについて説明がありました。中高6年間の学びを見据え、中1・2では基礎・基本を徹底します。中3では、国語・数学・英語の一部の授業をグレード別に少人数制で行います。高校では、難関大学をめざす「特別進学コース」、幅広い進路に対応する「総合進学コース」、高い英語力とグローバルマインドを養う「英語コース」の3コースに分かれます。そして、高2以降は「共立進学コース」を含めた4コース制となり、生徒一人ひとりの多様な希望進路に対応しています。

 英語教育にも定評があります。「4技能統合型授業」を導入し、アクティビティーなどを取り入れながら実践的な力を培う一方、教科書を繰り返し学習して基礎力の定着を図る「レイヤードメソッド」を採用しています。さらに毎年、中1~3で英語暗唱の正確さや表現力を競うレシテーションコンテストが開催されています。中2では全員参加の「ブリティッシュヒルズ研修」を実施するほか、希望者はニュージーランドホームステイ(高1・2)やターム留学(高1。英語コースは必修)なども経験できます。生徒たちは、高校を卒業するまでに英検®準1級の取得をめざし、学習に励んでいるそうです。

 卒業生の約40%は、内部推薦で共立女子大学に進学します。他大学への進学者も、例年、ほぼ全員が現役です。戸口先生は「外部大学への進学希望者には、1学年の人数を上回る200以上の指定校推薦枠があります。内部推薦の権利を保持したまま他大学を受験できる制度もあるので、安心して自分の進みたい道に挑戦してください」と述べ、説明会を締めくくりました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 活発な生徒会活動も特徴の一つ。生徒会役員選挙前に講堂で行われた討論会では、「生徒会活動の意味について」をテーマに話し合いました

www.kyoritsu-wu.ac.jp/nichukou/ 別ウィンドウが開きます。

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