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学校説明会レポート
慶應義塾普通部
2024年6月13日(木)
「独立自尊」の精神を継承
「労作教育」で自主性を養う
慶應義塾普通部が中学校として位置づけられたのは、幼稚舎(初等教育)からの慶應義塾の一貫教育体制が確立した1898年とされています。福澤諭吉の「独立自尊」の精神を継承する同校では、「自ら、幅広く学ぶ」「友情を育む」「教養・品格を身につける」ことが重視されています。
SAPIX代々木ホールで行われたこの日の説明会は、サピックス教育事業本部本部長の広野雅明先生による入試解説から始まりました。同校の社会の出題傾向に触れた広野先生は、「ニュースなどで話題になった内容がよく出されています。単に知識を暗記するのではなく、世の中の出来事に関心を持ちながら日々を過ごしましょう。また、6年生の模試が終わる12月以降の努力で、さらに実力を高めて合格する者もいます。健康管理に気をつけて、メンタルも強くすることが大事です」とアドバイスしました。
次に、普通部長の森上和哲先生が登壇し、教育の特徴について紹介しました。その一例として挙げられたのが「労作教育」です。これは、時間を惜しまずに自分の心身を思う存分に活動させて、そのなかでみずから考え、自主的な選択や決定ができるようにする教育のことです。森上先生は「努力と工夫を重ねながら、何かを作り上げる過程で自主性が養われます」と説明しました。その集大成となるのが、生徒たちが自由なテーマで研究や創作を行う「労作展」という伝統行事です。森上先生は「バイクのエンジンを載せたキックボード」「立体化した若冲の作品」「クールビズをテーマにデザインしたオリジナルの学ラン」など、独創的な作品を紹介しました。
毎週100分間の理科実験を実施
分析力・調査力を身につける
普通部で行われている教育活動は、正課(授業・学級活動)、課外活動(式典・行事)、部会(クラブ活動)の3種類があります。最も大事にしている正課では、日ごろからこつこつと学習を積み重ね、継続することを重視しており、生徒が学び続けるために多様なスタイルの授業が行われています。たとえば、理科では通常授業とは別に毎週100分間の実験を実施し、終了後には毎回900字詰めの用紙5~10枚のレポートが課されます。森上先生は「最初はつらいと感じる生徒もいるようですが、3年間も継続すると、分析力や調査力が自然に身についていきます。友人との相談や議論を通じて、コミュニケーション力も培われます」と言います。
また、さまざまな分野の第一線で活躍する卒業生を講師に迎えての「目路はるか教室」という特別授業も行われています。生徒たちは学年別の「全体講話」と、10コースから選んで参加できる少人数制の「コース別授業」に参加し、先輩の職場も訪れます。「自分の将来や方向性について考える良い機会になっているようです」とのことです。
最後に、森上先生から次のようなメッセージが送られました。「今は正解のない時代と言われていますが、本校では『自分の頭で考えながら労作して力をつけ、自分がめざすことを探してみたい』『人がつくった問いに答えるのではなく、みずから問いを立て、答えを探したい』という生徒を求めています。興味を持たれたら、ぜひ本校に足を運んでみてください」
労作展に出展された「バイクのエンジンを載せたキックボード」。キックボードにお父さんの持っていた古いバイクのエンジンを載せ、役所に行ってナンバーも取得しました
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