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学校説明会レポート
女子学院中学校
2024年6月5日(水)
キリスト教を教育の根幹に据え
自由な環境で自主自律をめざす
1870年に築地居留地内に創立されたA六番女学校を起源の一つとする女子学院中学校・高等学校は、150年を超える歴史を持つ中高一貫の女子校です。キリスト教の精神に基づき、生徒の自主性や個性を尊重した全人教育を行い、社会に貢献できる自立した女性の育成をめざしています。
SAPIX代々木ホールで開かれたこの日の説明会は、サピックス教育事業本部本部長の広野雅明先生による入試分析から始まりました。直近のデータから合格の目安となる偏差値、応募状況、併願パターンを解説した広野先生は、「筆記試験の配点・時間は4教科すべて同じです。他校に比べて理科・社会の比重が高いので、しっかり得点できるようにしましょう。算数は速く正確に解く力が求められます」とメッセージを送りました。
続いて登壇した学院長の鵜﨑創先生は、聖書に記されている「タラントンのたとえ」を紹介しました。これは、主人から預かった財産(タラントン)を倍にした使用人が称賛され、減らさないように土に埋めておいた家来は追い出されてしまうという話です。鵜﨑先生は「タラントンは才能や能力を表す『タレント』の語源です。わたしたちは、生まれながらに神様からそれぞれ異なる賜物を授かっています。それをどのように生かしていくかが問われているのです」と述べ、同校の教育の根幹に、こうしたキリスト教の考えがあることを説明しました。
さらに、学校の土台を築いた教育者たちのことばと思いに触れ、「本校には校則がありません。聖書を軸として、自分で自分を律する自由な校風を受け継いでいるのです」と語りました。
文理のいずれかに偏らずバランスよく学び
中高6年間で将来の基盤を固める
1年を通じてさまざまな学校行事がありますが、これらはすべて生徒が互いに意見を共有し、話し合う場となっています。宿泊行事としては、中1の「オリエンテーションキャンプ」、中2の「ごてんば教室」、高3の「修養会」があります。そのほかに、学年を超えて希望者が通いで参加する「春の修養会」などもあり、生徒たちはテーマに基づいて共同作業やディスカッションを重ね、他者の意見に耳を傾けながら自分の考えを深めていきます。一方で、「戦争体験の聞き書き」を行う「平和学習」や、外部から招いたさまざまな人の話を聞く講演会などを通して、広い視野も培っています。
創立以来、リベラルアーツ(教養)教育を重視していることも特色の一つです。自分が興味・関心を引かれる分野に絞り過ぎずに、広く学び、将来どんな分野にも踏み出せるように基礎学力を充実させます。授業には生徒が主体的に取り組む活動を多く取り入れており、今年度からは1人1台のタブレット端末の導入も実現しました。進路についても、「自分自身で決める」という指導を徹底しているそうです。
鵜﨑先生は「世界に羽ばたくために必要となるのは、アイデンティティーを確立すること、異なる意見を受け入れて解決策を探る柔軟性を養うことです。本校では、生徒がみずから考え、価値判断の基盤を身につけていくことを大切にしています」と語りました。
最後に、中学入試の変更点として「算数はこれまで問題用紙に解答を記入する形式だったが、2025年度からは解答用紙を別に設けること」「現小5が受験する2026年度は例年の入試日の2月1日が日曜日に当たるため、2月2日に入試を実施すること」が伝えられました。
東京メトロ有楽町線「麴町」駅から徒歩3分の好立地。毎朝の礼拝を大切にして、心静かに自分自身を見つめる時間を持っています
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