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学校説明会レポート
不二聖心女子学院中学校
2024年6月3日(月)
富士山を望む広大なキャンパスで、豊かな心・高い知性・堅実な行動力を育む
静岡県裾野市の丘の上に建つ不二聖心女子学院中学校・高等学校は、聖マグダレナ・ソフィア・バラによってフランスで創立された聖心会を母体とするカトリックのミッションスクールです。目の前に富士山を仰ぐ約21万坪の広大な敷地と、緑豊かな学習環境の下、「世界の一員としての連帯感と使命感を持って、より良い社会を築くことに貢献する賢明な女性の育成」をめざしています。
ヨーロッパのボーディングスクールの伝統を受け継ぐ同校では、全校生徒480人のうち半数以上が「セント・マドレーヌ」と呼ばれる併設の寄宿舎で生活しています。広報主任の鈴木暁子先生によると「在校生の出身地は19都府県と広域にわたり、その半分は首都圏出身者」とのことです。その大半は寄宿舎を利用していますが、片道1時間30分以内の距離であれば、自宅からの通学を認めているため、都内から新幹線を使って通学している生徒も15名ほどいるそうです。なお、同校の寄宿舎は「週末帰宅型」を採用しており、寄宿生は原則として週末には帰宅します。
寄宿舎の部屋は1ユニット10名程度ですが、ベッドの周りは壁で仕切られていて、プライバシーへの配慮もなされています。自習時間の午後7時30分から午後9時までは、スタディルームで集中して机に向かいます。新入生(チャイルド)一人ひとりに、高3生(エンジェル)がついて、学校生活や寄宿舎での生活をサポートする「エンジェル制度」があるのも特徴です。鈴木先生は、自立心や自己管理能力が養われるのが寮生活のメリットだとしたうえで、「生徒たちには寮生活に関する何らかの役目が割り振られます。食事も季節の行事も全学年合同なので、おのずと縦・横の絆は固くなります。共同生活ゆえ不自由なこともありますが、責任感や実行力が身につき、互いに支え合う大切さを学べます。寄宿生たちは『セント・マドレーヌに入ってよかった』と言って卒業していきます」と話しました。
続いて、中学での学習について中学主任の大畑友香先生が説明しました。英語・数学・国語の3教科の授業数を多くして、数学と英語では習熟度別授業を導入しているとのことです。基礎を固めつつ、個々の能力に応じた発展的な授業も行い、小テストと補習を組み合わせて学力の定着を図ります。すべての教室にプロジェクターとスクリーンが完備され、1人が1台ずつ所有するノートパソコンを利用した学びも定着しています。また、専門の講師が授業を担当する「Tech.Day」では、段階的にスキルを上げながらプログラミング的思考を学びます。大畑先生は「生徒が発表する機会が多いのも本校の授業の特徴で、茶摘みや森林の間伐作業など、広大なキャンパスの特性を生かした体験学習もたくさん行われています」と述べ、それらに取り組む生徒たちの様子を映像とともに紹介しました。
中学の総合学習では、問題解決型の学びを重視した研究活動に取り組みます。中1の学年研究、中2のグループ研究を通じて、研究の深め方を学び、その集大成として中3では関心のあるテーマについて最大2万5000字の卒業研究をまとめます。それらの成果は11月に開催される「秋のつどい(学院祭)」で発表します。
高校では文系・理系といったコース分けは実施せず、生徒がみずから履修したい科目の授業を選択する授業選択制を採用しています。さらに、主要教科については、大学入試に対応した放課後補習も実施されています。
聖心姉妹校のネットワークを生かしたグローバル教育も魅力です。「フランス・ルーツへの旅」では、高2生全員でパリを訪れるほか、韓国、フィリピン、タイなどのアジア圏での体験学習を通して国際感覚を養う希望制プログラムも充実しています。単位認定が可能な1年間の長期留学制度もあり、「生徒の1割は留学を経験する」とのことです。
姉妹校として連携する聖心女子大学のほかにも、慶應義塾大学、東京理科大学など多くの大学と連携協定を結んでいます。中高大連携プログラムや出張授業も数多く実施されています
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