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学校説明会レポート
海陽中等教育学校【オンライン学校説明会】
2024年6月1日(土)
ハウス(寮)での共同生活を通して、対人能力・問題解決能力・自己管理能力を育てる
愛知県蒲郡市にある海陽中等教育学校は、日本の未来をリードする人材の育成を目的に、トヨタ自動車・JR東海・中部電力をはじめとする大手企業約80社の賛同を得て、2006年に誕生した全寮制の男子校です。すべての生徒は中高6年間、「ハウス」と呼ばれる生徒寮で共同生活を送ります。きめ細かいサポート体制の下、高い学力を養うとともに、規則正しい生活習慣を通して、社会性・自律心・協調性など、リーダーとしての資質を育てることも重視されています。
オンラインで行われたこの日の説明会では、最初に教頭の中島啓介先生が登場しました。「本校では全人教育を通じて、生徒たちが学力や社会で活躍するための能力を高めるとともに、豊かな教養を身につけ、一人ひとりがみずからの将来に向けた『志』を醸成することをめざしています」と話します。「社会で活躍できる人材になるためには、『対人能力』『問題解決能力』『自己管理能力』が必要です。学校とハウスの両方での学びや、仲間たちとの共同生活を通して、これらの能力をしっかりと育てます」と続けました。
ハイレベルな授業によって基礎学力と人間力をバランス良く鍛えていくのが同校の方針です。たとえば1年生(中1生)の授業は、平日が7コマ、土曜が4コマ設定されています。英語は週8コマ、数学は週6コマと時間をしっかり確保し、一部に習熟度別クラスも取り入れながら、基礎からていねいに学びます。先取り学習を取り入れ、2年修了時までに中学校の範囲がすべて終わるそうです。
一方で、同校ではキャリア教育にも力を注いでおり、各界の著名人による特別講義、ソサイエティと呼ばれる卒業生や、企業から派遣されたフロアマスターによる特別授業などは、生徒の将来につながる貴重な機会となっています。また、国際交流も盛んです。ハウスに留学生を招く留学生交流会や1週間英語漬けのイングリッシュサマーキャンプなどの国内のプログラムのほか、イギリスの名門パブリックスクール(イートン校・ハロウ校・ラグビー校)でのサマースクールや、ケンブリッジ大学など現地に行って授業を受けるTOPSセミナーなどが行われています。
課外活動の参加も奨励されており、放課後になると生徒たちはそれぞれの活動に打ち込みます。全国レベルの成績を収める部のほか、「科学の甲子園」「国際数学オリンピック」などですばらしい実績を残す生徒もいるそうです。また、生徒主体で企画・運営されるスポーツフェスタ(体育祭)や海陽祭(文化祭)をはじめとする学校行事、ハウスイベントなど、仲間と共に「実体験」する行事も大切にしています。
ハウス(生徒寮)については、ハウスマスターの永井先生から話がありました。キャンパスには12棟のハウスが並び、そこで生活する寮生たちのサポートは、ハウスマスター(社会経験が豊富な教職員)とフロアマスター(企業から派遣された若手社員)が全面的に担っています。ハウスはすべて個室で、プライバシーが確保されている一方、パブリックラウンジなどの共用スペースでは仲間と過ごします。ハウスマスターやフロアマスターが生徒に寄り添いながらきめ細かく指導し、キャリア形成やリーダー経験の支援をするなどして、人間力を鍛えています。
最後にトークセッションがあり、サピックス小学部出身の3名の在校生が登場し、学校やハウスでの生活について語りました。「家族とは電話やメールで毎日やり取りできるが、時々ペットのことが気になるときがある」「売店で飲み物や文房具を買うときは、顔認証システムで支払える」「スマートフォンがなくても、ハウスでたくさんの友だちと一緒に生活できるので楽しい」といった生の声を聞くことができました。
東京ドーム2.8個分の広さを誇る敷地には、オーシャンビューの屋上プールをはじめ、アメリカンフットボール・サッカー・野球ができるグラウンドがそろっています。文武両道を実践しながら生徒同士が強い絆を築いていきます
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