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学校説明会レポート
芝浦工業大学附属中学校
2024年5月31日(金)
「知る楽しさ」を実感し、グローバルな理工系のスペシャリストを育成
芝浦工業大学附属中学高等学校の前身は、1922年創立の東京鐵道中学です。戦後は新制高等学校となり、経営が芝浦学園に移されました。1982年には中学校を開設し、中高6か年の一貫教育が始まりました。2017年には、現在の豊洲キャンパスに移転すると同時に、高校を共学化しました。このとき、校名に「附属」の2文字が加わり、現校名となりました。2021年度の中学の共学化に伴いカリキュラムを一新し、今年は創立102周年を迎えます。芝浦工業大学との連携教育とSTEAM教育が大きな特徴で、ものづくりと最先端の技術に触れる教育でグローバルな理工系のスペシャリストを育成しています。
説明会の冒頭、校長の柴田邦夫先生があいさつに立ち、「本校は大学付属校としての利点を学習環境に生かすだけでなく、『芝浦の、どの学部を選択するか』が基本的な進路指導となります。他校と比べていただき、しっかり判断してください」と力強く語りました。
続いて、教頭の斎藤貢市先生より、中学入試と「SHIBAURA探究」について説明がありました。2024年度からは、これまで2月4日午前に実施していた第3回入試が廃止となり、第1回(2月1日午前)、第2回(2月2日午前)、言語・探究入試(2月2日午後)、英語入試(2月2日午後)の4区分となりました。また、第1回と第2回は国語・算数・理科の3科で実施していましたが、2026年度からは社会を加えた4科に変更されます。斎藤先生によると、「社会的な情報やデータを見て論述するような形式の問題が出題されます」とのことです。
同校では現在、「SHIBAURA探究」と題し、理工系の知識で社会が抱えている課題を解決に導く探究型授業を展開しています。中1・2では、IT(Information Technology)とGC(Global Communication)の二つの探究に取り組み、中3の2学期からは「総合探究」という、総まとめとなるステージへと進みます。ITでは、理工系の知識(テクノロジー)で社会の課題を解決できる生徒を育てることを目標に、中1からできるだけ多くのITツールを体験させます。GCでは、グローバルな視点を持って、長期的にPBL(問題解決型学習)に取り組み、コミュニケーション力・発想力・創造力・問題解決力などのスキルを身につけます。斎藤先生は「それぞれの生徒の強みなどを見て探究活動のチームを編成し、チームビルディングも実践しています。知識はただ詰め込むだけでは頭に入らないので、知る楽しさや学ぶ楽しさを感じられるよう工夫しています」と話しました。
このほかにも、中2では3泊4日の長野農村合宿を、中3では14日間の海外教育旅行と組み合わせた探究プログラムを、それぞれ実践しています。また、中1・2の年度末には成果報告会「探究DAY」も実施します。全体会では学外から多くのゲストを招き、その前で発表する機会が設けられているそうです。
学校生活と教育内容に関する具体的な説明は、広報部長の杉山賢児先生が行いました。海外教育旅行の行き先は、従来のワシントン州(シアトル)、ユタ州(ソルトレークシティ)、ユタ州(セントジョージ)のアメリカ国内3コースのほか、オーストラリアのクイーンズランドが新たに加わります。現地ではホームステイを通じて生きた英語と文化に触れ、語学研修先に応じて異なるテーマの下、探究活動に取り組みます。進路指導については、「理系において進路のミスマッチは許されません」と前置きしたうえで、自分がどのような学部・学科に興味があるのかを知る「学びの分野説明会」や、大学の教授による「理系講座」のほか、就職先の説明の機会なども設けていることを説明しました。ここにも中高大連携の利点があるといえます。
最後に、サピックス卒業生のインタビューが実施されました。「先生がおもしろい」「入学後に経験したことや、大学の先生から話を聞いて、建築家にあこがれるようになった」などと、学校生活について語ってくれました。
光スペクトラムの授業風景。教室の外に飛び出して実際に手で触れながら実験を楽しみます
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