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学校説明会レポート
東洋英和女学院中学部
2024年5月27日(月)
建学の精神「敬神奉仕」を柱とした6年間の学びで、みずからの“賜物”に気づく
日本の女性教育の推進をめざし、1884年にカナダ・メソジスト教会の女性宣教師マーサ・J・カートメルによって開設された東洋英和女学院は今年、創立140周年を迎えます。創立以来、一貫してプロテスタントの精神を根幹としながらも、時代に即した学びを実践してきました。
説明会は、学院オルガニスト・武田ゆりさんによるパイプオルガン演奏から始まりました。続いて登壇した部長の石澤友康先生は、講堂内にも掲げられている学院の標語「敬神奉仕」について、「これは『神を敬い、隣人を愛する』という意味で、1928年に掲げられました。建学の精神を表すこのことばの実践者として『他者のために、なすべきことを自ら考え、行動できる人物』を育てるのが、本校のディプロマ・ポリシーとなります」と説明しました。
こうしたキリスト教の教えを基盤に、同校は「国際性を養う」「タラント(才能・賜物)に気づく」「感性・教養を磨く」を教育の3本柱に据えています。
一つ目の「国際性を養う」で重視しているのは、「世界で通用する英語能力の育成」です。ディスカッション、ディベート、プレゼンテーションなどを重ねてコミュニケーションツールとしての英語力の向上を図るとともに、国際人にふさわしい振る舞いや、世界に貢献するための「真の教養」を身につけます。
二つ目の「タラントに気づく」というのは、神から授けられた才能としてみずからの適性や関心を知り、社会に対して何ができるかを考えます。石澤先生は「生徒一人ひとりの個性を開花させる進路指導によって、多方面への進学をバックアップしています」と話しました。
三つ目の「感性・教養を磨く」では、芸術や文化への造詣を持ち、人間の幅を広げる教養教育を大切にしています。この日、演奏されたパイプオルガンはドイツ製の本格的なもので、課外教室のオルガン科に所属する中級者以上の生徒には、朝の礼拝奉仕などで演奏する機会があります。
次に、入試広報主任の飯川厚先生が、中1生に行ったアンケート結果をもとに、学校生活や教育課程などについて説明しました。「ココが英和の自慢!」という質問への答えとして多く挙げられたのは、この日の説明会が行われた大講堂でした。ここでは毎朝15分間の礼拝のほか、イースターやクリスマスなどの節目ごとに礼拝も行われています。
創立以来、力を注ぐ英語教育では実践的なアウトプットが重視されています。中1からクラスを2分割して少人数制で授業を行い、中3からはグレード別にきめ細かく指導しています。オリジナル教科書を使用したネイティブ教員による英会話、イースターやクリスマスなどのイベントに合わせた寸劇など、生徒が楽しみながら学べるプログラムも充実しています。こうした取り組みの結果、2023年度の高2は、GTEC®スコアの校内平均が976点(全国平均は793点)と高く、海外留学も視野に入れられるレベルに達しています。2023年度はハーバード大学、トロント大学、UCLAなどにも合格者を輩出しました。
学習面のサポートも充実しており、しっかりとした基礎学力を育成しています。授業前に行う小テストは、合格するまで何度でもチャレンジさせるとのことです。また、成績の思わしくない中1・2生に対しては、放課後に指名制補習を行っています。卒業生のチューターによる個別指導を受け、大幅な点数アップを果たす生徒もいるそうです。
飯川先生は「互いの個性を認め合い、安心できる雰囲気のなか、生徒がさまざまなことにチャレンジできる環境をつくっています」と結びました。
六本木5丁目西地区市街地再開発事業が2025年度に着工されるため、東洋英和女学院小学部と東洋英和幼稚園は元麻布1丁目の仮校舎に一時移転を予定していますが、中学部・高等部は引き続き現在の校舎を利用します
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