受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

サレジオ学院中学校

2024年5月20日(月)

めざすのは「25歳の男づくり」
スキルを磨き、価値観を確立する6年間

 サレジオ学院中学校・高等学校は、イタリアの修道士ドン・ボスコによって創立されたカトリック修道会「サレジオ会」を母体とする男子のミッションスクールです。

 説明会の冒頭、校長の鳥越政晴先生は、同校がめざすスローガンとして「25歳の男づくり」を挙げ、「ゴールは大学受験ではなくその先です。25歳の時点で自分に与えられた役割に気づき、社会に貢献できる。そんな奉仕の心を持つリーダーの育成を目標としています」と説明しました。

 そのために重視しているのが、キリスト教を基盤とする「価値観」の共有と、それを行動に移す「スキル」の養成です。そこで、同校では6年間で生徒たちに身につけてほしい価値観とスキルを「サレジオ学院のルーブリック」として明文化しました。その実践と振り返りを繰り返し、生徒の成長を促しています。また、6年間を三つに区切り、そのステージごとに「価値観教育」「学校行事」「部活動」などの5要素における到達すべき目標も設定しています。

 たとえば中1・2では「ベース作り」として、野尻湖林間学校やスキー教室などを通して人間関係を構築します。中3・高1では職場訪問や2泊3日の進路ガイダンスを体験し、「ビジョン作り」を行います。そして高2・3は「レール作り」の時期です。4泊5日の勉強合宿などを通して学力を高め、大学受験に臨みます。

 鳥越先生は、「ゴールとプロセスを共有して教育の再現性を高め、偏りなく学習機会を提供したいと考えています」と述べました。

アットホームな校風を支える
「アシステンツァ」の精神

 続いて登壇したのは、自身も同校の卒業生だという入試広報委員長の澁谷博之先生です。「子どもたちを愛するだけでは足りません。子どもたちが、自分たちは愛されているとわからなければなりません」というドン・ボスコのことばを伝え、彼が貧しい青少年を救済するなかで生まれた「アシステンツァ」(共にいる教育)の精神を紹介しました。その精神は、1学年180人と比較的小規模であることや、各クラスに担任と副担任を置き、生徒たちを複数の教員の目で見守る体制を整えていることにも表れています。澁谷先生は「学年のすべての生徒の顔と名前が一致する、アットホームな校風が自慢です」とアピールしました。

 続いて澁谷先生は、中1では週2時間、中2・3では週1時間ずつ設定されている宗教の授業について、「けっして信仰を強要するものではありません。大切にしているのは、キリスト教を土台とした心の教育です。どうぞ安心してご入学ください」と強調しました。

 最後は、入試についての説明です。各教科とも「基本問題」「応用問題」「発展問題」の三つから構成されていると澁谷先生は話し、「基本と応用をできるだけ落とさず、得意科目の発展問題でいかに点数を積み上げられるかがポイントになります。皆さんのサピックスでのがんばりをぜひ見たいと思っています。挑戦をお待ちしています」とエールを送りました。

イメージ写真 中1から利用できる食堂。外の緑が映える大きな窓ガラスと、木の温かみが感じられる内装が特徴です

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