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学校説明会レポート
実践学園中学校
2023年12月7日(木)
6年間の中高一貫教育で「確かな学力」と主体的に生き抜く「実践力」を育む
東京都中野区にある実践学園中学・高等学校は、1927年に設立された東京堂教習所を起源とする男女共学の併設型中高一貫校です。「学問の修得をとおして、自己実現をめざし、人類・社会に役立つ人材づくりをする」という建学の精神を掲げ、未来を担う豊かな人間味のあるグローバル人材の育成をめざしています。
オンラインで開催された説明会の冒頭、校長の大木広行先生は、「本校が重視しているのは、生徒が人として成長することです」と述べ、人間教育を基盤とした学びを実践していることを紹介しました。続けて、幅広い分野で活躍する卒業生の存在に触れ、「校風や気風は、人から人へと継承されていくものであり、多様な個性を持つ卒業生が残していった伝統が大切に受け継がれています。そんな本校で、皆さんも夢や目標を追い求めてほしいと思います」と語りました。
次に、教頭の野﨑啓太先生から教育内容の説明がありました。同校の中高一貫コースには、「一般クラス」と「リベラルアーツ&サイエンス(LA&S)クラス」とがあり、高校に進学後は基本的に6年間、高校からの入学生とは別クラスで学びます。LA&Sクラスは2022年度から中学に新設された12名以内の少人数制のクラスで、国語を除く主要教科の授業をオールイングリッシュで行います。
同校では、変化の激しいグローバル社会やデジタル社会で主体的に生き抜く力を「実践力」と定義し、その力を伸ばすために、中高6年間を「ベーシック期(中1・2)」「アドバンス期(中3・高1)」「マスター期(高2・3)」の3ステップに分けて、ステージごとに四つの柱からなる教育・支援プログラムを展開しています。
一つ目の「学力養成プログラム」では、ベーシック期に自宅学習の内容を記入して提出する「自主学習ノート」を活用しています。また、朝テストや放課後の補充学習などを実施し、基礎学力の定着を図っています。
二つ目の「倫理・道徳、LA&Sプログラム」では、独自の「コミュニケーションデザイン教育」の授業を行い、ワークショップを通してプレゼン力を磨きます。高1では、全国各地の人々とオンラインでつながり、インタビューした内容を文字や図で表現するグラフィックレコーディングを作成します。地域の課題を見つけ、解決策をグループで考える「イノベーション教育」の一環です。
三つ目の「グローバル教育」では、浅草校外授業(中1)、鎌倉校外授業(中2)、奈良・京都修学研修旅行(中2)などの国内研修で日本の伝統文化への理解を深めます。そのうえで、中3でブリティッシュヒルズ(福島)での宿泊研修やニュージーランド語学研修に参加し、広い視野を培います。高2のハワイ修学研修旅行も平和学習と関連させており、このほかにも多彩な留学プログラムを準備しているとのことです。野﨑先生は「本校のグローバル教育は、単なる英語力の習得だけが目的ではありません。日本人としてのアイデンティティーを持ち、グローバルとは対極にあるローカルなものも大切にする、真の国際人の育成をめざしているのです」と力説しました。
四つ目の「進学指導プログラム」では、生徒一人ひとりの進学目標の達成に向け、全教職員が連携して学習課題をサポートします。放課後と長期休暇中に開講される高校生対象の進学講習「J・スクール講座」もその一つです。野﨑先生は、「豊富な指導経験を持つ予備校講師と本校の教員が担当し、日常の授業と連動した進学指導が行われているのが大きな特徴といえるでしょう。中学生には、教員が指導する『ジュニアJ・スクール講座』が開講されています」と話します。学習スタイルに合わせた三つのエリアからなる学習スペース「自由学習館」も、生徒たちの主体的な学びを支えています。「2023年度より、授業1コマを50分から45分に短縮しました。放課後、教員はこれまで以上に生徒とかかわるようになりました。生徒は課外活動の時間をより有意義に過ごし、自己肯定感を高めています」と野﨑先生は結びました。
廊下側のガラス窓を大きくして教室を「見える化」するとともに、全校舎の廊下壁のホワイトボード化も実現。全教室に電子黒板を設置するなどICT環境も整え、複数のデバイスを活用できるようにしています
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