受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

開智日本橋学園中学校

2023年10月4日(水)

「探究型の学び」を全教科で導入
自分らしく学び、主体性を伸ばす

 日本橋女学館中学校は、2015年、さいたま市にある開智学園との教育連携に伴い、「開智日本橋学園」と校名を変更し、共学校となりました。教育理念に「平和で豊かな国際社会の実現に貢献できるリーダーの育成」を掲げ、国際バカロレア(IB)の理念に基づく「探究型の学び」を推進する同校は、IBの中等教育プログラム(MYP)と高等教育プログラム(DP)の認定校でもあります。

 この日の説明会では、広報部長の井田貴之先生が登壇し、「自ら考え、判断し、主体的に行動する」という同校の合言葉に触れ、「20年後、30年後にどのような社会になっていても、そこで求められる姿勢を表すことばです。これからは、国内外で“自分らしく学び続けられる力”がますます必要になるでしょう」と述べました。

 生徒の主体性を伸ばすために全教科で導入されている「探究型の学び」においても、“自分らしく”というスタイルを重視しています。井田先生は「中学3年間では、テーマを決めて他者と対話を重ねる『哲学対話』という授業を行いますが、そこには『最後まで他者の意見を聞き、否定しない』というルールがあります。これにより人前で意見を述べることへの抵抗感がなくなり、伸び伸びとチャレンジする土台ができます」と話しました。教科学習だけではなく、学校行事・部活動・委員会活動なども学びの機会ととらえており、ほぼすべてが生徒主体で運営されているそうです。

国際バカロレアのノウハウを取り入れた
世界標準のプログラムで学ぶ

 続いて、教育内容に関する説明がありました。IBのMYPに相当する最初の4年間は、母体である開智学園が重視する探究型学習を数多く取り入れ、IBの国際的要素も加味した「リーディングコース(LC)」、LCの内容に加え、一部の科目を英語で学ぶ「デュアルランゲージコース(DLC)」、帰国生など英語力の高い生徒を対象とした「グローバルリーディングコース(GLC)」の三つのコースに分かれて学びます。

 どのコースも“英語を使う環境”を重視し、総合・美術・技術・社会も徐々に英語で学ぶようにしていきます。LCでは、中1・2の2年間は日本語で探究型の学びを実践し、中3から美術・技術を英語で学びます。DLCでは、日本語と英語の両方で探究型の学びを実践し、GLCでは、数学・理科・国語以外はネイティブ教員が英語で指導しています。

 高2からは「国際バカロレアバイリンガルDP」「国際バカロレア日本型DP」「国立理系」「医学系」「国立文系」「私立系」などのクラスに分かれます。IBのスコアは国内の大学の推薦入試で利用できますが、一般入試対策に特化した放課後特別講座も数多く開講し、生徒が希望する進路の実現をサポートしています。井田先生は「生徒の希望を第一に考えた進路指導を行った結果、海外大学にチャレンジする者が増えています」と述べました。

イメージ写真 JR・都営浅草線「浅草橋」駅より徒歩3分、JR「馬喰町」駅より徒歩5分、都営新宿線「馬喰横山」駅より徒歩7分の好立地。高3の生徒たちは学習に集中できるよう、隣接する別館で過ごします

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