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学校説明会レポート
東京学芸大学附属小金井中学校
2023年10月4日(水)
体験・活動を重視し
本質的な学びを深める
東京学芸大学附属小金井中学校は、教員養成を目的とした東京学芸大学の三つの附属中学校のうち、同大学と同じ敷地内にある唯一の中学校です。教育研究のための公開授業が多く、生徒は研究者でもある教員による、創意工夫された授業を受けられるのが特徴です。
この日のオンライン説明会の冒頭、広報係の柴田翔先生は、「自ら考え実践する生徒」「こころとからだを鍛える生徒」「思いやりや奉仕の気持ちを持つ生徒」「創意を働かせ工夫する生徒」「考えや気持ちを的確に表現できる生徒」「他から学び自らを変革できる生徒」という六つの目標を紹介しました。そのうえで、「本校は未来を切り開いていける生徒の育成をめざしています」と述べました。
続いて、「学びで勝負できる学校」としての多彩な取り組みを紹介しました。同校が大切にしているのは、問題に対して生徒自身が自分なりの条件をつけ、推測をする探究活動です。これは何も難しい問題を解くことから始めるわけではありません。たとえば数学では、簡単な問題を題材に、そこに隠されている本質を理解できるように指導しているそうです。問題を解く過程では必ず、生徒に「この後、何をしますか?」と問い掛け、発展的な思考を促します。柴田先生は「生徒に『1の次にくる小数は?』と問うと、多くが『1.1』と答えますが、1.001や1.01もあるので、本来は解答できません。これは大学で学ぶあるアイデアを使わないと説明できない問題ですが、本校の生徒は大学での学びにつながる『数学の本質』に中学段階から触れているのです」と具体例を挙げながら話しました。
日々の授業でICTを活用
さまざまな変革で学びを進化させる
日々の授業でICTを活用し、さまざまな変革に取り組んできた同校では、授業での板書や資料をオンライン上で見られるようにしたり、欠席者がすべての授業を自宅でアプリを使って視聴できるようにしたりと、生徒が学習しやすい環境を整えています。これらの利点について、柴田先生は「ノートをきれいに取りたがり、間違うことを嫌う生徒が多かったのですが、『板書はオンラインでいつでも見られるし、ノートは思考の場だから汚してもいい』と指導すると、きれいに書くことにこだわらず、深く考え、学びを深めようとする姿勢が見られるようになりました」と話しました。
また、探究活動の場として重視している修学旅行も、旅程を含めて内容を見直し、改善を図りました。中1での北総・常南(千葉県北部と茨城県南部)への修学旅行では、成田山新勝寺とその門前町、漁港、農家を訪問し、自然・産業・文化の観察調査の方法を学習します。中2では秩父・長瀞方面を訪れて地層や化石の観察を行い、科学的な推測を立てる力を養います。また、中3では奈良・京都で古都の風物に触れ、美術・社会・国語の総合的な視点から「人と文化」について考察を深めます。
このほか、学年を縦割りにして男女混合チームで競うスポーツフェスティバル、文化部の活動や課題研究の成果を発表する学芸発表会、コンクールの形をとらずクラスの個性を披露する合唱祭など、学校の文化を育む場としての行事にも力を入れています。
JR中央線「武蔵小金井」「国分寺」駅からそれぞれ徒歩20分程度の場所にある、緑に囲まれた広大なキャンパス。人工芝のグラウンドも魅力です
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