受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

淑徳中学校

2023年10月5日(木)

学力の鍛錬と仏教情操教育を両輪に、社会をリードする人材を育成

 淑徳中学高等学校は、1892年に尼僧・輪島聞声(わじまもんじょう)によって設立された淑徳女学校から発展しました。中学校は1991年に、高校は1992年に共学化され、建学の精神にも通じる3L(Life, Love, Liberty)を根底にした人間教育を大切にしながらも、進学指導を強化するようになりました。国公立大学や難関私立大学への合格実績を着実に伸ばし、「面倒見の良い学校」との評価を高めています。

 この日の説明会の冒頭、校長の安居直樹先生は、私立校には必ずある「建学の精神」を取り上げ、「建学の精神に基づいて、学校選びができるのが私立校の醍醐味だと思います。仏教系の学校である本校の根本には、『利他共生』の精神があり、保護者の皆さんと学校が一緒になってお子さんの成長を支えています。めざしているのは、日本人の心を持ってグローバルに貢献できる人材の育成です」と話しました。また、卒業生がチューターとして、後輩のサポートをしているなど、共生の精神が息づいていることにも触れました。そして最後に、「基礎をしっかりと、ステップバイステップでやっていく学校です」と、同校の魅力を端的に表現したことばで締めくくりました。

 具体的な教育内容については、アドミッションオフィス部長の酒井健弥先生が説明しました。中学では入学時から、東京大学などの最難関大学や医学部医学科をめざす「スーパー特進東大選抜(セレクト)コース」と、基礎学力を充実させて多様な進路を実現する「スーパー特進コース」の2コースが設定されています。酒井先生は「いずれのコースも、教える教員や授業の進度、教材は同じです。違いは問題数で、スーパー特進東大選抜(セレクト)コースでは、スーパー特進コースよりも解く量が多くなっています」と話します。

 どちらも毎日の授業を第一として、毎週火曜・水曜に行われる放課後学習で自立的な学習習慣を確立させます。週末には1週間の授業内容をしっかり定着させる課題が出され、英語・数学・国語では理解度を確認するための小テストも実施されます。定期試験の1週間前からの集中ゼミ、指名制・希望制の放課後補習、夏期講習などで基礎学力の向上を図ります。

 高校では「留学コース」を加えた3コース制となり、きめ細かい学習指導で大学入試に対応しています。人気の高い留学コースの生徒は、アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドの5か国から留学先を選び、高1の夏から1年間、現地で学びます。なお、同コースは、中学からの内部進学生が優先的に所属できるとのことです。

 英語教育にも注力しており、中学卒業時までに英検®準2級を取得している生徒が全体の約60%を占めています。こうした高い取得率を支えているのが、中3で必修となっている語学研修です。アメリカ、カナダ、ニュージーランドへの3ヶ月語学研修または1週間のオーストラリア語学研修のいずれかを選択することができます。たとえば、オーストラリアでは、現地の語学学校で体験授業に参加し、現地の人々に日本文化を紹介します。そのなかで英語力を育んでいくそうです。

 学習とクラブ活動の両立も推奨され、高校生には午後8時まで校内を開放しているので、午後6時30分のクラブ活動終了後も図書館や各自の教室などで自習が可能となっています。また、高校では入試直前対策講座、校内予備校の「淑徳アドバンス」などを開講し、希望する進路を実現させるための指導体制を整備しています。

 これらのきめ細かい指導が実を結び、2023年春は東京大学を含む国公立大学に51名、早慶上理ICUに119名が現役合格を果たしています。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 女子の制服は、中学生はオフホワイトを基調としたセーラー服、高校生はグレーのブレザーと、中高でがらりとデザインが変わります。2023年度には女子の夏用スラックスと男女共通のポロシャツが追加されました

www.shukutoku.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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