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学校説明会レポート
神奈川学園中学校
2023年9月22日(金)
「体験」を重視した国際教育と理数教育を推進し、生徒の自立心を育む
神奈川学園中学・高等学校は、1914年に開校した横浜実科女学校を前身とする完全中高一貫の女子進学校です。創立者の佐藤善治郎が掲げた「女子に自ら判断する力を与ふること」「女子に生活の力量を与ふること」という二つの建学の理念に基づき、宗教色のない、地域社会に根ざした教育を実践し、生徒一人ひとりの可能性を引き出しています。
この日の説明会では、最初に校長の及川正俊先生が卒業生のメッセージをまとめた冊子から抜粋しながら、「本校では、自立心と判断力、そして自他敬愛の精神を育てる人間教育を行っています。中学・高校の多感な時期に学力のみならず、人としての土台を育てることを重視しています」と話しました。
続いて、広報室長の藤澤里悠太先生から教育の特徴について説明がありました。特に力を注いでいる国際教育では、中学校の英語の授業に「KG流ラウンドシステム」を導入しています。これは1冊の教科書を異なる方法で1年間に4回繰り返し学習し、4技能を伸ばすというものです。週3コマは文法、週1コマはネイティブ教員による英会話で、基礎固めとアウトプットにバランス良く取り組んでいるのが特徴です。英語で話す機会が豊富なためか、「英語が楽しい」と感じる生徒も多く、その効果を実感しているそうです。
国際交流も盛んで、さまざまな英語研修があります。中学で全員が経験するものとしては、東京都江東区青海にあるTOKYO GLOBAL GATEWAYでのTGG研修(中1)、海外からの留学生と交流する2泊3日のGVS研修(中2)、オーストラリアでの海外研修(中3)が行われています。高校でも校内英語研修があるほか、希望者はターム留学やカナダ研修にも挑戦できます。藤澤先生は「英語学習に対するモチベーションを向上させ、異文化への理解を深めて、生徒の自立を促すことが狙いです。現地の一般家庭に1人でホームステイをするのは生徒にとってハードルが高いことではありますが、それを乗り越えて自立していきます」と話しました。オーストラリアの生徒を同校の生徒宅で受け入れる取り組みも行っており、姉妹校との交流は活発だそうです。
また、理数教育も重視しています。理科では4室の実験教室を活用して「理科100実験」を行い、終了後は毎回、必ずレポートを作成・提出します。多くの実験・観察とレポート作成を通して、思考力・探究力・表現力を身につけていきます。一方、数学では、オリジナルテキストを使用して、習熟度別授業のなかで無理のない先取り学習を展開しています。数学が苦手な生徒も楽しく取り組めるよう、じっくりと学びを深めるグループ学習を取り入れるなどして、「知りたい気持ち」を引き出すことを大切にしています。今回の説明会では、木製のブロックを用いた高2の「数列」の授業を体験できました。保護者の方も手を動かしてブロックを組み立て、数学の法則を見つける楽しさを味わっていました。
6年間の学校生活のなかで、一人ひとりを大切にする教育方針の表れとしては、常に教員が2人体制で生徒を見守る「中学2人担任制」があります。また、それぞれが日々の学習計画を書き込む「Diary」、共同作業を通してクラスメートと関係を深める「エンカウンター」なども取り入れて、自立を促していきます。なお、今年度から、中学生は午後7時まで、高校生は午後8時まで利用できる放課後自習室が開設されました。この自習室では、難関大学で学んでいる学生メンターが質問に対応します。希望者には月に1回程度、進路意識を高めるためのプログラムを実施しています。
2024年度入試については、受験生の学力がより的確に反映される問題に変更されることが発表されました。詳細については、学校ホームページに掲載される募集要項を参照してほしいとのことでした。
1人1台の顕微鏡を使った理科の授業や、体験を通して法則を発見する数学の授業を実施するなど、理数教育には工夫を凝らしています。卒業生の4割以上が理工系・医療系に進学しています
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