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学校説明会レポート
東京都立白鷗高等学校附属中学校
2023年8月29日(火)
日本の伝統文化を学び、異文化などを尊重できるリーダーを育てる
都立白鷗高等学校附属中学校は、2005年に都立高校初の附属中学校として開校しました。都立白鷗高等学校の前身である東京府立第一高等女学校の135年の伝統と実績を受け継ぎ、「開拓精神」という教育理念の下、伝統文化教育とグローバル教育を推進しています。
2019年度から4年間、文部科学省のWWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業の共同実施校に指定された同校は、グローバル人材の育成に向けて国際色豊かな教育環境の充実を図ってきました。オンライン説明会の冒頭、校長の池戸成記先生は「本校はWWLとして海外研修旅行、帰国生または外国籍の生徒や留学生の受け入れ、第二外国語学習の導入などを実践してきました。2022年度からは東京都の理数研究校に指定されています。ご好評いただいている英語教育には引き続き注力するとともに、理数分野も含めた教科横断的な課題探究型学習をさらに拡充していきます」と話しました。
同校では、生徒たちのアイデンティティの確立と、ダイバーシティ(多様性)の尊重を基盤とし、国際的な「競争」と「協働」の両方ができるグローバルリーダーの育成をめざしています。中高6年間を通して行われるのが、「課題探究型学習」「日本の伝統文化理解教育」「ダイバーシティ教育」の三つです。
一つ目の「課題探究型学習」では、日本と世界とのかかわりや、世界のなかでの日本のあり方について考え、21世紀に取り組むべき課題を自分たちで見いだし、研究を進めていきます。「課題設定力」「資料調査力」「データ分析力」「論理構築力」「文章による表現・伝達力」「プレゼンテーションによる表現・伝達力」の六つのスキルを育てるのが狙いです。中1・2では、「伝統」をテーマに、校舎のある浅草・上野地区について、フィールドワークや伝統文化の体験を通して探究活動に取り組むとともに、教科と連携して理解を深めます。中3・高1では、「継承」をテーマに、地域行事への参加などを通して、より本格的な地域探究へと発展させていきます。高2・3では、「開拓」をテーマに、それぞれの興味・関心に基づいた探究活動をさらに深化させ、論文を作成します。プレゼンテーション能力の向上にも力を入れており、学校独自の設定科目である「HAPiE(Hakuo Academic Program in English)」では、英語でのエッセイ・論文の執筆ができて、プレゼンテーションを行えるところまで指導していきます。
二つ目の「日本の伝統文化理解教育」では、元浅草という立地を生かし、日本の伝統文化に触れる機会を豊富に設定しています。池戸先生は「今年度からは以前のようにリアルな体験をする機会が増えると期待しています。先日の鳥越祭では、生徒が地元のみこしを担いだり、出陣式で太鼓をたたいたりできました」と話しました。また、高2の学校設定科目「日本文化概論」は、日本の生活文化について学ぶものです、茶道・華道・書道・囲碁・将棋・日本音楽史のなかから2講座を選択します。日本音楽史では琴の演奏も行います。これとは別に、音楽の授業では全員が三味線を演奏します。
国際理解教育に基づいた「ダイバーシティ教育」も充実しています。中2・3では、第二外国語が必修で、フランス語・ドイツ語・スペイン語・中国語のなかから1言語を全員が選択します。選んだ言語の学習をさらに深めたい生徒は、高1~3でも選択科目として履修できます。英語教育については、東京都教育委員会が推進するGlobal Education Network20の指定校になっており、英語4技能のさらなる向上を図っています。また、海外研修旅行(中3)、海外修学旅行(高2)、フランスの姉妹校で学ぶ海外短期留学(高1・2の希望者対象)、オーストラリアでの海外短期留学(中3~高2の希望者対象)、英語圏(アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)での次世代リーダー育成道場(中3~高2の希望者対象)などもあります。池戸先生は「自己のアイデンティティの確立とダイバーシティの尊重を基盤に、国際的な競争と協働の両方ができるリーダーを育てたいと考えています」とあらためて強調しました。
東校舎の建て替えにあたり、全生徒が一時的に西校舎の敷地に集結します。東校舎の工事は2027年まで行われる予定です
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