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学校説明会レポート
東京農業大学第一高等学校中等部
2023年9月14日(木)
2025年度から高校募集を停止し
完全中高一貫校に移行
東京農業大学第一高等学校は、1950年に東京農業大学の付属校として創立された歴史ある共学校です。2005年には中等部を開校しました。現在は新校舎の建設を進め、2023年秋に新2号館が、2025年秋に新3号館が完成する予定です。
説明会で登壇した校長の幸田諭昭先生は、教育理念の「知耕実学」について「このことばは『知を耕し深めていく』という意味を持ちます。本校ではこの理念に基づき、本物に触れ、さまざまな体験を積みながら、みずから考え、答えを導き出せる生徒を育てることをめざしています」と解説しました。
それを実践するための取り組みの一つとして挙げたのが、放課後に開講する「一中一高ゼミ」です。これは、教科や学年の枠を超え、生徒が興味に応じて選択できるゼミ形式の講座です。年間80講座が開設され、テーマも「もぎ模擬国連」「漫才を鑑賞しよう」などさまざまです。このほか、作品や作家のゆかりの地を訪れる「文学散歩」なども行い、実学を通して学ぶ楽しさを伝えています。
また、幸田先生は、昨年度からスローガンに掲げる「共創し、新たなステージへ」に触れ、「仲間と『共』に学習や部活動、行事を通して創造する力を伸ばすことを表していますが、『共』は生徒同士だけを指すのではありません。先生や歴史上の先人、さらには社会や世界と『共に』成長してほしいと願っているのです」と述べました。
最後に、2025年度から高校募集を停止し、完全中高一貫校に移行することも伝えられました。
東京農業大学と連携し
充実した教育環境で体験学習を
次に、入試広報部の川崎剛先生が教育内容について説明しました。同校の特徴である「一中一高ゼミ」のほか、「課題研究発表」と「ENAGEED」が紹介されました。中3の「課題研究発表」は、自分で課題を設定し、約2年間かけて探究を深め、最終的には1枚のポスターなどにまとめて発表する取り組みです。一方、「ENAGEED」とは、正解のない問いに挑戦し、自分の考えを表現する次世代型キャリア教育コンテンツです。たとえば「未来を切り開くためには」といったテーマがあれば、それについてグループワーク形式で意見を出し合い、改善策を探っていきます。このようにして、自分の意見を発信する力や、問題解決に導く力を養っています。
大学と連携した体験学習が充実しているのも魅力です。東京農業大学の厚木キャンパスで行う中1の稲作体験では、田植えから稲刈りまで、米作りのすべてを体験します。実習としては、大学の研究施設を利用して新米と古米の違いを科学的に検証する中2での「お米の科学」や、こうじや発酵について学ぶ中3での「味噌づくり」などがあります。
また、国際教育関連の行事の紹介もありました。山梨県の河口湖畔で英語漬けの生活を送る6泊7日の「アチーブイングリッシュキャンプ」(中2)や、現地でファームステイを体験する希望制の「オーストラリア夏季海外研修」(中3~高2)をはじめ、多彩なプログラムが実施されています。
現在、建設中の新2号館には、2室ずつに増やした音楽室と美術室を設置。家庭科の教室は調理室に加え、新たに被服室も備わる予定です
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