受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

成蹊中学校

2023年9月11日(月)

幅広い教養を身につけるリベラルアーツと
「本物に触れる体験」を実践

 成蹊学園は1912年の創立以来、創立者・中村春二の「知育偏重ではなく、人格、学問、心身にバランスの取れた人間教育を実践したい」という精神を受け継いできた伝統校です。幅広い教養を身につけるリベラルアーツと「本物に触れる体験」を重視し、みずから課題を発見して解決し、国際社会に貢献できる人材を育成しています。

 説明会の冒頭では校長の仙田直人先生が登壇し、建学の精神である「個性の尊重」「品性の陶冶」「勤労の実践」を紹介しました。そのうえで「建学の精神に基づき、育成をめざしているのが『0to1』の発想を持つ人材です。AIが急速に浸透している時代ですが、AIは1の課題を100にはできても、0から1を生み出すことはできません。本校では、答えのない社会においても新たな物事を創造できる非認知能力の育成に力を入れています」と話しました。続けて、「非認知能力を育てるためには、探究的な学びが不可欠です」とし、多彩な取り組みを紹介しました。同校の探究学習は、学年ごとの授業に加え、学年を横断した課題解決型学習(PBL)プログラムも構築されており、学外での活動も盛んです。具体例として、三菱みらい育成財団の助成を受けて長崎県の五島列島で行うPBL、高校生国際シンポジウムでの探究活動、「ユネスコスクール」としての活動など、さまざまな学びが挙げられました。

きめ細かいサポートで
海外を含む多様な大学への進学を実現

 次に、入試部長の坂井史子先生から学校生活と入試について説明がありました。中学は各学年とも小学校からの内部進学生が約120名、帰国生を含めた中学からの入学生が約140名という内訳で、高校から新たに約80名が加わります。坂井先生は「小学校からの内部進学生と中学からの入学生は、ほぼ半々の割合なのですぐに仲良くなれます。英語を日常的に使う帰国生の存在も刺激になっています」と、多様性あふれる環境を紹介しました。

 高校卒業生の約3割は内部推薦で成蹊大学に進学します。残りの約7割は国公立大学、早稲田大学や慶應義塾大学をはじめとする難関私立大学、医歯薬系学部、芸術系学部、海外大学など、多様な進路を選択しています。坂井先生は「一人ひとりの進路希望に応じて、きめ細かくサポートしています。なかでも医学部医学科の志望者が多く、近年では総合型選抜での合格者も増えています」と述べました。

 入試については、昨年度から男子の定員が5名減り、男女とも約40名ずつになりました。実質倍率は例年と同程度でしたが、合格最低点が上がったため、しっかりとした対策が必要となります。

 最後に坂井先生は「本校では幅広い人格形成をめざし、国際理解教育、将来に向けた自立を促す教育を行っています。ぜひ、ご家族で見学にいらして、学校の様子をご覧ください」と結びました。

イメージ写真 広々とした敷地にはグラウンドと体育館がそれぞれ二つずつ、テニスコート、サッカー場など運動施設が充実しており、図書室は約16万冊を所蔵しています

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