受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

昭和女子大学附属昭和中学校

2023年9月13日(水)

一人ひとりが高みをめざす「SHOWA NEXT」で“主体性”と“挑戦する文化”を醸成

 1920年に創設された日本女子高等学院を前身とする昭和女子大学附属昭和中学校・高等学校は、「世の光となろう」という建学の精神の下、「清き気品、篤き至誠、高き識見」を備えた女性リーダーの育成をめざして、時代の変化に先駆けた教育改革を推進しています。

 この日の説明会であいさつに立った校長の真下峯子先生は、「本校では、伝統を受け継ぎつつ教育を進化させ、生徒の学び続ける意欲や好奇心を培っています」と述べました。そして、中2生全員でアメリカにある学園の施設「昭和ボストン」を訪れ、早い時期からグローバルな体験学習に取り組んでいることを紹介しました。続けて、伸び伸びと学校生活を送れることが女子校の長所だとして、「これからは、日本も女性が能力を100%発揮できる社会になっていきます。生徒たちには『わたしにはできないかもしれない』というリミッターを外して、さまざまな場所で活躍してほしいと願っています」と強調しました。

 次に、教頭の粕谷直彦先生が同校の教育内容について説明しました。同校では、8年前から一人ひとりが高みをめざす「SHOWA NEXT」のカリキュラムを導入し、「選べる」「現地体験主義」の二つを軸に、生徒の主体性を育てています。中学から3コース制を取り入れ、メインとなる「本科コース」では、文系・理系・芸術系科目を幅広く学びます。高校進学後も、文系・理系に分かれるのではなく、多くの選択科目の中から自身の興味・関心に合わせて必要なものを自分で選択できるシステムです。一方、ある程度進路希望が固まっている生徒のために設置されているのが、「スーパーサイエンスコース」と「グローバル留学コース」です。医歯薬系や理工系をめざすスーパーサイエンスコースでは、理数系の授業を多く設定して科学的探究心を深めます。グローバル留学コースでは、高1の夏に出発する約10か月間のカナダ留学に向けて、ネイティブ教員による授業で英語力を高めていきます。

 2024年度には、「社会情勢に合わせて、常にカリキュラムの進化が必要」という考えから、海外大学進学をさらにサポートできるよう、グローバル留学コースのカリキュラムを変更する予定です。また、コミュニケーション力を養うため、今年の中1から3日に1回の席替えや、適切なことば遣いをトレーニングする“アサーション”など、新たな試みも実施しています。粕谷先生は「学校の中に『挑戦』があふれる新しい文化が根づいてきたことを実感しています」と力強く語りました。

 「進路にも幅広い選択肢があります」と話すのは、進路指導部長の藤田円先生です。系列の昭和女子大学には一定の基準を満たせば進学できますが、その権利を保持したまま、他大学を受験することも可能です。高校の学習内容を事実上、高2までに学び終え、高3では高校に籍を置きながら昭和女子大学で1年先行して大学生活を始める「五修生制度」は、同校ならではのものです。高校卒業後、昭和女子大学で3年間、協定大学で2年間学ぶと、日本と外国の二つの大学の学位を取得できる「ダブルディグリー制度」を利用すれば、さらに将来の道が広がります。藤田先生は「特別協定校である医療系総合大学の昭和大学のほか、上智大学や東京理科大学などの推薦枠もあり、外部受験にチャレンジする生徒も増えています。今春、昭和女子大学以外の大学に進学した卒業生は約6割です。そのうち国公立大学には9名、難関私立大学には約7割が進学しています」と説明しました。

 こども園から大学院までが集う広大なキャンパス内に、英国のインターナショナルスクール「ブリティッシュ・スクール・イン・トウキョウ昭和」や、「米国州立テンプル大学ジャパンキャンパス」があることも大きな魅力です。入試広報部長の杉村真一朗先生は、学校生活の様子を詳しく紹介し、「生徒たちは多様性のあふれる国際的な環境で、大学の充実した施設を利用できるメリットを享受しながら毎日を送っています」と結びました。

イメージ写真 東急田園都市線「三軒茶屋」駅から徒歩7分。広い人工芝グラウンド、四つの体育館、屋内温水プール、演奏会や発表会に利用できるコンサートホール「人見記念講堂」などがあり、クラブ活動も盛んです

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