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学校説明会レポート
捜真女学校中学部
2023年8月31日(木)
互いの個性を認め合う環境の下、「本物体験」を重視した学びを実践
捜真女学校は、米国バプテスト派宣教師ネーサン・ブラウンの妻であるシャーロット・ブラウンが1886年に創立した英和女学校を起源とする、プロテスタントの女子校です。校名の「捜真」は、「真理を捜し求める」という意味で、「キリスト教に基づき、真理の探究をなしつつ、人間形成の教育をする」という建学の精神を表しています。
この日のオンライン説明会の冒頭、校長の中山謙一先生は「生徒が『自分は受け入れられている』と感じるような、互いの個性を認め合う環境づくりに努めています。生徒が『自分は将来、どのように生きていくのか』と問いを立て、6年間でその答えを見つけるために、教科学習、総合的な探究学習、キリスト教教育を実践し、何事にも前向きに取り組む姿勢を育んでいきます」と話しました。
続いて、高等学部教頭の鳥居敬一先生が、同校での学びと進路指導について説明しました。その大きな特徴は、本物に触れ、体験し、本物の力を身につける「本物体験」です。教科学習においては、たとえば理科では、年間10回以上の実験とレポート作成を行います。中1の液体窒素の実験では、生徒たちが身の回りのさまざまな物を凍らせて、その性質を実体験として理解します。英語は、1年間で教科書を4~5回繰り返し学ぶラウンドメソッドを導入し、使える英語力を身につけます。体育は、プロの指導者が授業を担当します。水泳ではバタフライを含む個人メドレーまで、球技ではチーム戦術まで学びます。このほか、音楽・美術も専門の指導者が担当し、芸術の本質への理解を深めます。
キャリア教育を重視する同校では、総合探究を中心とした6年間の縦断プログラム「捜真Vプロジェクト」を行っています。これは、生徒が10年後の自分をイメージし、学ぶ意味や将来の生き方を考え、1年ごとに目標を掲げて次のステージへと進んでいくものです。たとえば、中2では炊き出しボランティアを体験します。中3ではさまざまな職業に就く社会人へのインタビューに、高2では社会課題の解決のためのポスターセッションなどに取り組みます。また、多くの大学と高大連携協定を結び、大学出張講義、進路ガイダンス、特別授業などを年に複数回実施しています。これらの体験が多様な進路につながっており、キリスト教系大学のほか、音楽・美術・体育系の大学・学部に進む卒業生も多いそうです。指定校推薦枠も700以上と充実していることについて、鳥居先生は「本校の140年近い伝統と、進学者の入学後の学びの姿勢が、各大学から評価されている証しと考えています」と強調しました。
最後に、入試広報室室長の新井昂太先生と在校生が登場し、学校生活の様子を対談形式で紹介しました。同校が大切にしているキリスト教教育のなかでも「生徒礼拝」は、生徒たちにとって大きな気づきの機会となっています。在校生は、「生徒礼拝は1学期に10回以上行われます。発表内容は、入学当初は『高齢者に席を譲った』などが多いのですが、学年が上がるにつれて、自分の心のなかにある本音を伝える内容が増えてきます。クラスの友だちから悩みや葛藤を聞き、悩んでいるのは自分だけではないことを知ります。聖書の教えを知っているからこそ、学校ではありのままの自分で過ごすことができ、また、人を思いやることもできるのだと感じています」と話しました。また、「クリスマス礼拝やページェント(無言劇)といった宗教行事は楽しい」「生徒主体で運営する捜真祭(文化祭)で『やりがい』が実感できた」「カフェテリアでは温かくておいしい食事が食べられる」などと語られ、同校のアットホームな雰囲気と充実した学校生活がよくわかる対談となりました。
大きな窓から明るい光がたっぷり降り注ぐ校舎。7号館の1階にあるカフェテリア「コルビー・メモリアルホール」には、生徒たちの明るい声が響きます
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