受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東大寺学園中学校

2023年8月28日(月)

第一の目標は楽しい学園生活を送ること
学習にもクラブ活動にも熱中できる環境

 関西を代表する難関の男子校として知られる東大寺学園のルーツは、1926年に東大寺の境内に開設された勤労青少年のための夜間学校です。この日の説明会では、校長の本郷泰弘先生が登壇しました。

 「まず、生徒たちの様子をご覧ください」と上映された学校紹介動画では、入学式・授業風景・クラブ活動などの様子を紹介。生き生きとした生徒たちの姿が印象的でした。「学校としての第一目標は、生徒たちに楽しい学園生活を送ってもらうこと。伸び伸びと学園生活を送りながら、豊かな人間性を身につけてほしいと考えています。また、東大寺学園は、校則も制服もなく、『自由な学校』だとよく言われますが、生徒たちはさまざまな場面で、自分はどうするべきかを考えながら生活しています」と本郷先生は説明しました。

 東大寺学園の授業は1コマ50分で、原則として7時間目の授業は行われません。クラブ活動の日数制限もなく、学習にも、それ以外の活動にも、全力で取り組むことを推奨しています。この狙いについて、本郷先生はこう話します。「学力はもちろん必要なので、土曜日の授業も実施しており、授業時間数が少ないということはありません。ただ、学力と同じくらい、友だちと協力していろいろなことに取り組む経験も大切です。クラブ活動や行事の運営などを通して、人の気持ちも思いやれるようになります。こういった経験を多くしてほしいと考えています」

 高校開設50周年を記念して建てられた、食堂兼多目的ホールの「雑華ホール」、憩いの広場である「サンガティ・スクエア」も紹介されました。サンガティ・スクエアには、お昼どきになるとたくさんの生徒が集まり、お弁当を食べながら会話に花を咲かせています。

多種多様なクラブや同好会があり
興味のあることに積極的に挑戦できる

 心身を育むことを目標にしている同校では、クラブ活動も盛んです。兼部する生徒も多いため、中学生の加入率は100%を超えています。陸上競技部やハンドボール部など、全国レベルで活躍するクラブがある一方、「同好会や研究会もたくさんあるのが本校の特徴で、ラーメン研究会といった変わり種もあります」とのことです。

 もちろん、学習面のサポートも充実しています。中学では指名制の補習を行うほか、高校では、受験へ向けた講習・補習を実施。2021年度からは中学生を対象に「学習支援制度」も導入され、学習に遅れのある生徒は個別にしっかりとフォローしています。

 大学入試に関しては、学年で真ん中ぐらいの成績、つまり校内偏差値50以上であれば、現役合格率は非常に高いとのこと。たとえば、今春の卒業生の場合、京都大学医学部を受験した現役生20名のうち、18名が合格しているそうです。

 最後に、高2の希望者対象のオックスフォード短期留学についての話もありました。「現地の学生たちと語り合いながら、自分の将来を思い描いてほしい」とのこと。このような将来を見据えた行事が多いのも、東大寺学園の魅力です。

イメージ写真

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