受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

早稲田大学高等学院中学部

2023年7月13日(木)

早稲田大学の三つの教旨に基づいた
一貫教育を展開

 早稲田大学高等学院中学部は、戦前に設立された大学予科の流れをくむ早稲田大学高等学院に、2010年に併設されました。早稲田大学が直接運営する唯一の附属中学として、大学の建学の精神に基づいた教育を実践し、「健やかな心身、高い知性、豊かな感性を育み、社会に有為な人材を育成すること」をめざしています。

 SAPIX代々木ホールで行われた説明会は、サピックス教育情報センターの広野雅明先生による同校の入試分析から始まりました。広野先生は「偏差値52~56以上の生徒は合格可能性が高い」「算数・国語が各100点、理科・社会が各80点と、理科・社会の配点が高いため、4科をバランスよく学習することが重要」と解説しました。

 続いて学院長の武沢護先生が登壇し、教育方針について説明しました。早稲田大学の直属の附属校であるため、大学と一体化した運営を行っており、卒業生のほぼ全員が早稲田大学に進学します。武沢先生は早稲田大学の教育理念「学問の独立」「学問の活用」「模範国民の造就」に触れ、「この『学問の独立』とは、知的好奇心を旺盛にして、みずから進んで学ぶこと。『学問の活用』とは、教科で学んだ知識をその教科とは別の分野で活用し、さまざまな課題に対して、創造的な課題解決に挑戦すること。『模範国民の造就』は、よりよく生きることであるととらえ、体を鍛え、個性を磨き、世の中に貢献すること。本校は早稲田大学の三つの教育理念に基づいた一貫教育を行っています」と話しました。

受験勉強にとらわれない教養教育を推進
ICTの運用能力も養成

 同校では3年前から1人1台のタブレットパソコンを活用した教育をスタートしました。武沢先生は「本校が推進するのは受験勉強にとらわれない教養教育です。それに加えてICTの運用能力は欠かせません。また、文系・理系に関係なく総合的に学ぶカリキュラムを組んでいます」と話しました。カリキュラムは「基礎基本の徹底」「探究的な学びの推進」を2本柱とし、中学部ではレポートやプレゼンテーションの課題が多く出されています。高校では第二外国語が必修となっているほか、多彩な選択科目が開講されています。早稲田大学と連携したプログラムもあります。

 続いて、中学部教務主任の福富一郎先生が学校生活について話しました。中学部は各学年1クラス30人×4クラス編成で、教員の目が行き届く規模です。高校からは約360人が入学します。中学部とは異なり、制服の着用義務はなく、校則もほぼない自由な雰囲気です。

 中学部の部活動について、福富先生は「1学年の人数が約120人と少ないので、体育系は6団体、文化系は5団体に数を絞っていますが、高校からは53団体に増え、それぞれが活発に活動しています」と話しました。

 ほかに、早稲田大学の外国人留学生と交流するアウトリーチプログラム、東京六大学野球(早慶戦)の応援、宿泊研修とその成果を発表する学習発表会などの取り組みが紹介されました。

イメージ写真 広々としたキャンパスには蔵書数約13万冊の図書館、最新の音響機器を備えた講堂、人工芝グラウンド、二つの体育館、テニスコート6面などの施設が充実しています

www.waseda.jp/school/jhs/ 別ウィンドウが開きます。

ページトップ このページTopへ