受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

栄光学園中学校

2023年7月6日(木)

イエズス会の精神を基盤に
五感を使った豊かな学びを

 1947年に創設された栄光学園は、カトリック修道会のイエズス会を設立母体とする中高一貫の男子校です。“MEN FOR OTHERS,WITH OTHERS”をモットーに、他者と共に、他者のために力を尽くす人の育成をめざしています。

 この日、神奈川県民ホールで開催された説明会で、校長の望月伸一郎先生は、「10代の多感な時期に、自然に近い環境で一次情報に触れ、五感を使って考えることの大切さ」を強調しました。緑に囲まれた広大な校地を有する同校では、さまざまな課外活動や学校行事を通して、「本物を見る」「実際に触れる」「心と体で考える」教育を実践しています。また、イエズス会の幅広いネットワークを生かして、アメリカでのボストンカレッジ夏季研修やフィリピン・セブ島の高校との短期交換留学など、世界への視野を広げるプログラムも実施しています。望月先生は、日本の子どもたちの自己肯定感が低い理由の一つとして、自分自身の価値を他人と比較して相対的に評価してしまうことを挙げ、「本校では、一人ひとりが神様から与えられている価値を最大限に伸ばしていくことを大切にしています。通知表には順位を記載していないので、生徒たちは自分の価値を友だちと比較するのではなく、お互いの良いところを尊重し合っています」と語りました。

伸びやかな学校生活のなかで
学び合い、多彩な力を育成する

 次に、英語科の片居木純太先生から、英語教育についての説明がありました。中学の英語には基礎的な文法・単語・読解を学ぶ「英語1」、アウトプットを中心とした「英語2」、ペアワークやグループワークを行う「英語3」があり、英語3の授業はネイティブ教員と日本人教員とが2名で担当しています。中1・2の生徒には家庭学習の進め方をていねいに指導したうえで、「家庭学習→小テスト・課題等で確認→学習指導・添削→授業」というサイクルを回し、必要であれば土曜日に指名制の補習を行って、自律学習の習慣をつけさせているそうです。片居木先生は、「どの教員も“学校だからこそできる授業”をめざしています」と述べ、クラスメートと協働しながらディベート活動に取り組む授業の様子を動画で紹介しました。そして、「生徒たちは英語力やアウトプット力を身につけると同時に、自分のうちに潜む偏見にも気づき、複眼的に物事を見る力を養っています」とも話しました。

 最後に、広報委員長の古賀慎二先生が登壇し、遊びや学び合いが活発に行われる校内で、伸び伸びと過ごす生徒たちの日常を伝えました。古賀先生は「本校には、現代の子どもたちに不足しがちなコミュニケーション力が培われる環境が整っています。教員同士のコミュニケーションも盛んで、教科の枠を超えて授業内容を共有し、ユニークな取り組みを行っています。ぜひ、栄光生の姿、教員の姿を見に来てください」と結び、説明会を終えました。

イメージ写真 1学年約180名と小規模なため、生徒同士の結びつきが強く、教員と生徒との距離も近いことが特徴です

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