受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

雙葉中学校

2023年6月27日(火)

カトリックの人間観を基盤に
高い品性と知性を育てる

 雙葉学園は、17世紀にフランスのニコラ・バレ神父が創設した「幼きイエス会」を母体とする女子進学校です。「かけがえのない自分」「自分を含めた一人ひとりを大切にする」「自分の使命に気づく」というカトリックの人間観を基盤とした全人教育を実践しています。

 この日の説明会は、SAPIX代々木ホールで開催されました。校長の日下部和子先生は、「本校では初代校長のメール・セン・テレーズの思いを継承し、高い品性と知性を育てることをめざしています」と述べ、まず教育方針について説明しました。その特徴は、「知育・徳育・体育」のバランスを考慮している点にあります。

 一つ目の「知育」では、自学自習の力を育てることを主眼に置き、各教科の担当教員がノートの確認を行うなどしながら、一人ひとりをきめく指導しています。中3ではフランス語を週1.5時間設定するなど、生徒の視野を広げるとともに教養を深めます。二つ目の「徳育」の代表的な取り組みとしては、週1時間の「宗教」の授業とボランティア活動が挙げられました。日下部先生は「宗教の時間は、自分自身のことや社会問題についてじっくり考える“心の成長の時間”です。『カトリックについて知らない』など、宗教のことをご心配いただく必要はありません」と語りました。三つ目の「体育」については、球技大会や運動会の活発な様子が紹介されました。生徒は主体的に取り組み、自主性や協調性を身につけているそうです。

学びは自己を磨くためのもの
クラブや委員会活動も重視

 次に、教頭の中島樹子先生が、学校生活と進路について説明しました。1学年の生徒数は約180名で、そのうち併設小学校からの内部進学者は約80名です。担任団は原則として中学3年間は持ち上がりです。教員は中学と高校を兼務しているため、生徒一人ひとりの状況などをよく理解しています。中島先生は「雙葉小学校からの進学生は、新しい友だちとの出会いを楽しみにしており、すぐに打ち解けています」と話しました。

 学習面については、「日々の学びは、他者との競争ではなく自分を磨くためのもの」という考えの下、無理のない先取り学習を効率よく進めつつ、ていねいな指導で基礎を固めていきます。また、高校での文系・理系のクラス分けがない点も特徴です。中島先生は「バランスの取れた学力と教養を身につけ、どんな進路にも対応できる力を伸ばしています。高2からは少人数での選択科目を多く設けているので、進路に合わせた学習が可能です」と説明しました。

 また、生徒は約40あるクラブのどれかに所属することになっており、中学生と高校生が一緒に活動します。これについて中島先生は「人格形成の大事な時期だからこそ、さまざまな行事や委員会活動、クラブ活動に積極的に参加し、将来は自信を持って物事を成し遂げられる人になってほしいと考えています」と語りました。

 最後に、入試に関する説明がありました。新型コロナウイルス感染症の影響で中止されていた面接は、2024年度より復活させる予定です。

イメージ写真 JR、東京メトロ「四ツ谷」駅から徒歩2分という通学に便利な立地も魅力です。地下1階・地上7階建ての校舎には、分野別理科実験室やその他の特別教室が完備されています

www.futabagakuen-jh.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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