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学校説明会レポート
日本学園中学校
2023年7月15日(土)
2026年度からの明治大学系列校化に向けて、「創発学」を根底に置いた教育改革を推進
日本学園中学校は1885年、明治期の教育者・杉浦重剛により創立されました。長らく男子校として歩んできましたが、2026年度から男女共学化され、明治大学の系列校となることが決定しています。校名も明治大学付属世田谷中学校と改称して新たな歩みを進めていきます。
オンライン説明会の冒頭で、校長の水野重均先生は同校の教育理念「人は得意な道で成長すればよい」に触れ、「学ぶことはつらいものではなく、本来は楽しいものです。その学びを導く教育として昨今はどの学校でも探究学習が導入されていますが、本校では20年前から取り組んできました。わたしたちはそれを『創発学』と呼んでいます」と語りました。
「創発学」の詳しい説明は、中学部長の伊藤悟史先生が担当しました。“MAKE ME HAPPY! MAKE YOU HAPPY!”というコンセプトの下、創発学の学びのステップは「自己理解」から「他者理解」へ、そして「世界」へと広がっていきます。「中高6年間で自分の好きなこと、やりたいことを見つけ、それをテーマに生徒自身が学びを深めていき、他者を幸せにしてこそ世界と結びつくことができる」という考え方で取り組んでいるそうです。創発学の最終目標は、主体的な学習者を育成することであり、そのために、中学3年間では通常授業のほか、「フィールドワーク」「プレゼンテーション」「キャリアエデュケーション」という三つのプログラムがあります。「フィールドワーク」の一例として中1での林業体験の様子を紹介した伊藤先生は、「頭で計算したり、他と比較したりするのではなく、まずはみずからの五感を使っておもしろい、もっと知りたいという、内からの好奇心を刺激する機会を豊富に取り入れています」と話しました。
「明治大学系列校化によって学校がどのように変わるのか」については、広報部長の恩田敏行先生が説明しました。「本校と明治大学の教育理念は『個性を尊重した人材の育成』という点で共通しています。また、互いの校舎の距離が徒歩圏内という恵まれた条件であることから、系列校化の話が進んでいきました」とのことでした。
新しい学校への転換のポイントは「男女共学化」「新校舎」「高大連携」です。まず「男女共学化」については、2025年度までは男子のみの募集ですが、2026年度からは、中学で男女120名を、高校で男女160名を募集します。今年度の中1は、中学3年間は120名の男子校で学校生活を送りますが、高校からは1学年280名の男女共学校で学ぶことになります。二つ目の「新校舎」については、新たに建築される4階建ての新校舎を高校棟として利用し、現在の校舎は共学化に合わせて改修を進めるとのことです。三つ目の「高大連携」については、「本校から徒歩10分ほどの場所にある明治大学和泉キャンパスと連携したプログラムを現在構築中です」と話しました。
明治大学への推薦入学は2029年度大学入学から始まります。恩田先生は「明治大学との協定書では、『卒業生のおよそ7割(約200名)以上が、明治大学に推薦入学試験によって進学できる教育体制の構築をめざします』となっています。本校としては、明治大学に進学できる学力をすべての生徒につけさせる方向で教育を行っています。よって、上から70%か、下から70%かと問われますが、下から70%が推薦で行けるような学校にすることをめざしています」と述べました。
新しい教育体制の「グランドデザイン」も紹介されました。すべての土台は「創発学」であり、その上に「国際理解教育」「キャリア教育」「理数教育」の三つの柱があります。「国際理解教育」では英語の4技能を伸ばして、将来の留学を視野に入れたプログラムに転換し、「理数教育」では文系・理系を問わず必要とされる論理的思考力・数理処理能力の構築に向けて、明治大学の理工学部の教員とすでに協議が始まっているそうです。「キャリア教育」は、明治大学和泉キャンパスの学部との連携による共同事業を展開していく予定です。
最後に、入試について説明がありました。2023年の入試は「明治大学系列校化1期生」を迎えるということで、2月1日の実質倍率は4.7倍、2月4日は12.7倍、2月5日は11.4倍と非常に高くなりました。これまでの入試は2科・4科選択制でしたが、2024年度からは4科のみとなります。ただし、入試問題の難度を変更する予定はないそうです。
京王線・京王井の頭線「明大前」駅より徒歩5分という同校の新校舎は2025年夏ごろに完成予定。その後、現在の校舎を男女共学に対応したものに改修していきます
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