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学校説明会レポート
サレジアン国際学園世田谷中学校
2023年7月12日(水)
21世紀型教育を実践し、未来に向けて羽ばたける「世界市民力」を育成
イタリアのサレジアン・シスターズはカトリック・ミッションスクールとして1960年に目黒星美学園中学校を、1963年に目黒星美学園高等学校を開講させ、女子を対象とした全人教育を行ってきました。同校は今年4月に校名を「サレジアン国際学園世田谷中学高等学校」に変更し、21世紀型教育を実践する共学校へと生まれ変わりました。
この日のオンライン説明会では、冒頭で、今春入学した1期生の様子を収めた動画が上映され、インターナショナルティーチャーによる授業の様子や、元気よく校庭を駆け回る男子生徒たちの姿などを確かめることができました。続いて、教務部長の村井純先生が、同校がめざす教育について説明しました。
今の子どもたちは、気候変動が進行し、感染症・紛争などが続発する、先を見通すことが困難な時代を生きていくことになります。だからこそ同校では、世界的視野で物事をとらえ、主体的に行動して情報を発信し、多様な背景を持つ他者と協働していくことが不可欠だと考え、「コミュニケーション力」「言語活用力」「数学・科学リテラシー」「考え続ける力」の養成と、「心の教育」の五つを教育の柱に設定しています。なかでも「心の教育」について、村井先生は「一言で申し上げると、『他者に貢献する心を育てる教育』だといえます。他者に寄り添い、思いやる心を持ったうえで、自分の能力を発揮して、友人やクラスのため、学校のため、そして日本や世界のために、貢献できる人になってもらいたいのです。そう強く願っています」と話しました。
「心の教育」の根幹を担っているのが、同校の設立母体でもあるサレジアン・シスターズです。創立者である聖ドン・ボスコは、イタリアの貧しい少年たちが良き市民になるために、19世紀の当時にあって必要な教育を実践し、現在では世界97か国に兄弟校が広がっています。同校では、この聖ドン・ボスコの教育理念と、21世紀に必要なコンピテンシー(資質・能力)を掛け合わせたものを「世界市民力」と位置づけ、「21世紀に活躍するための世界市民力の育成」をめざしています。
そのために同校が実施しているのが、全教科でのPBL(Problem Based Learning)型授業です。探究学習・ICT推進部部長の田中赳裕先生は、同授業の目標を「考え続ける力の養成」だと説明しました。生徒はトリガークエスチョン(先生から投げ掛けられるテーマの核心に触れる問い)から論理的思考に深く入り込み、適切に分析する習慣を身につけることで、自身の思考力を構成する「LOGICAL」「CRITICAL」「CREATIVE」の3要素を飛躍的に伸ばします。
「本科クラス」と「インターナショナルクラス」とがありますが、本科クラスでは「PBL型授業」と生徒個別の探究活動「ゼミ」を軸に、「熱く探究する生徒」の育成をめざします。一方、「グローバル社会で活躍できる人」の育成をめざすインターナショナルクラスは、「Standard」と「Advanced」の二つのグループがあります。このうち「Standard」は、入学時の英語力は問われません。これから語学力を身につけて、将来、国際的に活躍したいと望む生徒が対象です。それに対して「Advanced」は、帰国生・インターナショナルスクール出身者などの高い英語力を持つ生徒たちで構成され、英語・数学・理科・社会の授業は海外のテキストを使用して、オールイングリッシュで行われます。
なお、インターナショナルクラスでは、1期生が4年生になる2026年度より「デュアル・ディプロマ・プログラム」を導入する予定です。同プログラムを履修すると、サレジアン国際学園世田谷高校の卒業資格だけではなく、海外の高校卒業資格も同時に取得でき、海外大学への進学が容易になります。
2024年度入試では、男女合わせて本科2クラス60名、インターナショナル1クラス30名、計90名の募集をするとのことです。
陸上部や男子サッカー部なども新設。文武両道の共学校にふさわしい環境が整っています
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