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学校説明会レポート
芝浦工業大学柏中学校
2023年7月6日(木)
建学の精神「創造性の開発と個性の発揮」の下、社会に貢献する人材を育成
1927年、東京帝国大学を卒業した当時29歳の有元史郎が創設した東京高等工商学校が芝浦工業大学の前身です。その併設校である芝浦工業大学柏は、1980年に高校が、1999年に中学校がそれぞれ開校しました。建学の精神に「創造性の開発と個性の発揮」を掲げ、能動的な学びと探究型課題研究によって社会に貢献する人材を育成しています。
説明会の冒頭、校長の中根正義先生は、「わが子の『進路選択』を誤らないために、いま、知っておくべきこと」と題し、少子高齢社会の深刻化や、IoT(モノのインターネット)とAI(人工知能)による第四次産業革命の時代が到来したことについて話しました。そのうえで、「これからの時代は、自分で考え、自分で決めて、自分で行動する能力を持つ人間を育てなければなりません。今後は、大学受験に向けた知識詰め込み型の教育ではなく、知的好奇心や学習意欲を育てる取り組みが重視されていくでしょう。本校もこれを踏まえて、改革を進めています」と語りました。
また、「これからの社会で求められること」として、中根先生は「さまざまな情報を収集する力」「客観的に分析・評価し、論理的に思考して合理的な判断ができる力」の二つを挙げました。そのうえで、「生まれ育った国や地域だけではなく、異なる国や地域の文化・歴史・社会についても理解し、多様な背景を持つ人と協働できる力が求められています。フォロワーシップを育てることは学校教育だけでは難しいため、日ごろからご家庭で心がけていただく必要があると考えています」と述べました。
続いて、広報部長の中村圭先生が教育内容について説明しました。現在、中学校は入試の上位合格者約40名で構成される「グローバル・サイエンス(GS)クラス」が1クラスと、一般4クラスの計5クラスで1学年が編成されていますが、このクラス分けを2024年度入学者から発展的に解消し、生徒全員が特別講座などに参加できるカリキュラムに変更することが発表されました。
建学の精神は「創造性の開発と個性の発揮」ですが、具体的には「Creative(個性を育み創造性を開発)」「Studious(粘り強い探究活動を促進)」「Communicative(他者・地域と対話)」という三つの資質・能力を生徒たちに身につけてほしいと考えています。これらはそれぞれの頭文字を取って「CSC」と呼ばれており、それを育てるのが「探究教育」「グローバル教育」「サイエンス教育」です。このうち「探究」は、生徒がみずから課題を設定し、研究を行うものです。たとえば、中1では地域をテーマに、地元の手賀沼自然観察プログラムを実施し、身の回りにある社会課題への気づきを深めていきます。中2ではウェブコンテストへの参加を通じて、日本社会が抱える問題に目を向けます。中3では海外研修旅行でさまざまな学びを経験し、日本という枠組みにとらわれずに多様な価値観を尊重する姿勢を身につけます。
「グローバル」では、オンライン英会話、中3生が全員参加するニュージーランド海外語学研修を実施し、世界標準のケンブリッジ英語検定を導入しています。「サイエンス」では、中学段階から恵まれた施設で最先端の実験を体験できます。なお、高校は再び文部科学省のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定校になりました。
最後に、大学合格実績の紹介がありました。今春は、5年連続で東京大学の合格者が出たほか、京都大学1名、東京工業大学4名、北海道大学2名、筑波大学13名など、難関の国公立大学にも多数の合格者を輩出しています。最後に、中村先生は「生徒がやりたいものを見つけられる学校でありたいと考えています」と語りました。
広大な敷地には、LED照明やミスト散布装置などが整った人工芝の第一グラウンド、温水プールなど、運動設備が充実しています
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