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学校説明会レポート
洗足学園中学校
2023年7月7日(金)
時代の変化に即した改革を推進し、「社会に有為な女性の育成」をめざす
洗足学園の校名は、新約聖書「ヨハネによる福音書」第13章にある「あなた方も互いに足を洗い合えるような謙虚で慈愛に満ちた心を持ちなさい」という、イエスの弟子たちへのことばに由来しています。同校はミッションスクールではないものの、敬虔なクリスチャンだった前田若尾先生が1924年、自宅に開いた私塾からスタートした学校なのです。現在は幼稚園から大学院までがそろう総合学園に展開しました。
この日のオンライン説明会では、入試広報責任者の玉木大輔先生から教育内容について紹介がありました。はじめに玉木先生は同校について、「改革校というイメージを持つ方が多い」と前置きしたうえで、その理由について「本校は100年間にわたり“社会に有為な女性の育成”に挑み続けてきました。時代とともに変化する社会を見据えて改革を進めてきたのです。だからこそ、“新しい教育をしている学校”として認識されているのでしょう」と分析しました。
続けて、現代社会を捉えるキーワードとして「VUCA(予測困難な未来)」「Society5.0(情報化による仮想空間と現実空間を融合させた社会)」を挙げた玉木先生は、「これからは自分なりの人生をデザインする力が求められます。また、人間にしかない探究心と好奇心を持ち、科学的思考力を磨きながら創造力を身につけることも大切です。本校で過ごす6年間で、みずからキャリアを切り開く力を身につけてほしいと願っています」と語りました。
教育の2本柱には「リテラシー(思考力)」と「コンピテンシー(人間力)」の育成を掲げています。まず「リテラシー」の育成に向けては、授業を週6日制の1コマ65分で行い、教科横断型の学びを多く取り入れていることが特徴です。「授業時間が長めなのは、考える時間とプレゼンテーションの時間を十分に確保するためです。中1から探究学習を取り入れ、中2と高2では論文を作成して発表しますが、こうした活動によりリテラシーを高めています」とのことです。
一方、「コンピテンシー」の育成については、「生徒会、委員会、部活動などを通して、いろいろな考えをぶつけ合う哲学的対話を繰り返しながら、人間力・思考力を鍛えていきます」と述べました。また、模擬国連や海外でのコンペティションなどの学外活動は「他流試合」と呼び、積極的なチャレンジを推奨しています。プレゼンテーション力の養成を図る場であるとともに、世界の同年代の生徒と交流する場ともなるからです。玉木先生は「学校側が把握していなかった活動の情報を生徒が見つけ、参加するケースも増えています。リテラシーとコンピテンシーを高めつつ、視野を広げる貴重な機会となっています」と強調しました。
次に、進路指導について説明がありました。同校では最難関大学への合格実績が年々上がっていますが、受験対策だけに特化したカリキュラムを組むことはせず、ていねいな指導を実践しているのが特徴です。基礎学力を定着させるため、定期テストでは80点をまずは目標に定めたうえで、全員が満点を取れるまで徹底的に指導しているそうです。玉木先生は「女子は男子のような爆発力はありませんが、少しずつ成長していきます。中1から学習習慣を確立するため、家庭での学習時間を2時間は確保できるよう、高2までは最終下校時刻を午後5時としています」と話しました。なお、昨年4月には図書館が「SKYLIGHT READING ROOM」としてリニューアルし、高3生は午後9時まで自習室を利用できるようになりました。
2024年度入試については、特に変更はありません。玉木先生は「2023年度は、3回の一般入試をすべて4教科に変更しました。合否は4教科の合計点で判定されるので、苦手教科があってもほかでカバーできて、受験しやすくなったのではないでしょうか」と結びました。
図書館は天井も壁もすべてガラス張りで、「SKYLIGHT READING ROOM」という名の通り、空より柔らかな光が降り注ぎます。高3生と卒業生は午後9時まで自由に利用でき、自習などに活用されています
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