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学校説明会レポート
桜蔭中学校
2023年6月20日(火)
「礼と学び」の伝統を継承しつつ
時代に即した女子教育を実践
桜蔭中学校高等学校は、東京女子高等師範学校(現在のお茶の水女子大学)の同窓会である桜蔭会の会員によって、1924年に桜蔭女学校として創立されました。それ以来、建学の精神「礼と学び」の心を養う教育を実践し、社会の各方面で活躍する有能な女性を輩出しています。
SAPIX代々木ホールで開催された説明会は、サピックス教育情報センター本部長の広野雅明先生による入試解説から始まりました。広野先生は、2023年春の同校の合格実績に触れ、「東京大学への現役合格者数が67名というのは、女子校としてはとても多い数字です」と説明しました。また、入試対策については、「算数は努力でカバーできるので、しっかりと頭で考えて解いていきましょう。国語はくじけずに何度も解き直しをすることが大切です」とアドバイスを送りました。
続けて、校長の齊藤由紀子先生が、同校の沿革と教育方針について話しました。初代校長の後閑キクノ先生が礼法や家事教育の基礎を築いた人物であったことから、現在も礼法や道徳の授業を重視しています。齊藤先生がみずから指導する道徳では、生徒が自分の長所を考えたり、学園の歴史について学んだりする機会を設けています。齊藤先生は、「本校は、向上心あふれる女性同士のシスターフッドによって創立され、運営されてきた学校です。生徒には、本校で6年間を過ごすなかで自己肯定感を高め、一生の友人を見つけてほしいと願っています」と述べました。
半世紀続く伝統の「自由研究」が
将来の進路を考えるきっかけに
続いて、教務主任の井上瑞穂先生からは学校生活に関する説明がありました。日々の学習では基礎・基本を重視しており、高1まではすべての生徒が同じカリキュラムで学びます。文系・理系に分かれるのは高2からです。高3では国語と一部の英語、保健体育を除き、ほとんどの授業が選択科目になります。高2から英語・数学は、本人の希望制による2段階の習熟度別クラスで授業を受けます。なお、「他人と比較するのではなく、自分自身が何をなすべきかを考えてほしい」という思いから、6年間を通して順位を生徒に教えることはないそうです。
土曜日には、放課後に自習ができる「放課後学習ルーム」が開設されます。卒業生の大学生チューターが親身になって指導してくれるとあって、多くの生徒が利用しています。
中学3年間の学びの集大成となるのが、自由研究です。生徒が各自で設定したテーマに沿って研究し、その内容を原稿用紙20~40枚程度の論文に仕上げるというものです。井上先生は「この自由研究は、本校で50年以上続いている伝統であり、生徒が将来の進路を考えるきっかけにもなっています」と話しました。
2024年度入学者の募集については、2月1日の午前に4教科の筆記試験が、午後に受験生面接が実施される予定とのことです。最後に井上先生は、「本校の生徒は知的好奇心が旺盛で、個性を互いに認め合い、切磋琢磨して学校生活を送っています。その雰囲気をぜひ体感してください」と結びました。
建て替え中の東館は、今年9月に完成予定。地下に温水プールが、1・2階に高2・3の教室が設置され、3階は実験室がそろう理科フロアとなります
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