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学校説明会レポート
十文字中学校
2023年6月21日(水)
失敗を恐れず「自分で考え、行動できる」環境を整え、社会に貢献する女性を育成
十文字中学・高等学校は、今から101年前の1922年に開校した文華高等女学校を前身とする女子伝統校です。創立者で初代校長の十文字ことは、女性が教育を受けることが困難な時代にあって「社会で活躍する女性を応援したい」という強い信念から同校を設立しました。この日、あいさつに立った校長の横尾康治先生は、「十文字では、社会に役立つ人になるために、心身をともに鍛え、常に自分を高め続けるという『自彊不息(じきょうやまず)』の精神を大切にしています。そのため、本校では、心身を鍛えるため考案された『自彊術体操』を創立以来、毎朝10分間行っています。健康維持や免疫力向上につながるだけではなく、継続することの大切さも伝えられると考えています」と話しました。
伝統を継承する一方で、2年前からは、新たな教育目標として「主体性の伸長」「基礎学力の徹底」「社会性の涵養」の三つを掲げています。その主体性を伸ばす活動の一つとして、今年初めて「生徒主体の学校説明会」を実施したことが紹介されました。横尾先生は「生徒たちに『生徒による校内案内を中心とした学校説明会にしたい』と相談したところ、『説明会のすべてを自分たちでつくりたい』と返答されたので、実際に生徒たちに企画から進行までを任せました。本校では『失敗しても構わない』と、さまざまなことに挑戦する機会を与え、『自分で考えて、行動する』力を養っています」と語りました。最近では、生徒会が中心となって通学用のリュックサックを導入したことも、こうした方針の表れです。現在は生徒主導で校則の改定も進められているそうです。
次に、学校生活全般について、入試広報部部長の綾部香先生が説明しました。同校では「主体的な学び」を重視し、生徒一人ひとりに「タスクノート」を渡しています。そこに1週間ごとの学習計画、課題、やるべきことなどを整理して記入させ、タイムマネジメント力を養成しています。
学習面では、数学・英語の習熟度別少人数制授業を全学年で行っています。数学・英語・国語の授業中には小テスト(またはチェックテスト)などで理解度をこまめに確認し、基礎学力を定着させるようにしています。基準点に満たない生徒には補習のほか、長期休暇中に選択制の講習を開講するなど、フォロー体制も万全です。また、数学的思考力を高めるために、昨年度の中1生から数学の個別最適学習プログラム「J-PALM(Jumonji Personalized Active Learning Mathematics)」が導入されました。日々の学習の流れは「新しい単元の考え方を教員から学ぶ」→「各生徒が理解度や目標に合わせて学習計画を立てる」→「各自が自由な進度で学習を進める」→「チェックテストを実施し、教員から生徒にフィードバックする」→「数学で学んだ知識を生かした探究活動に取り組む」という形式になっており、数学をさまざまな角度から理解させています。
一方、グローバル教育にも力を注ぎ、中学ではフィリピンの先生から教わるオンライン英会話を実施しています。国際理解教育も充実しており、オーストラリア研修(中3)、アメリカ研修(中3~高2)、オーストラリア短期留学、1年間の単位認定留学などがあります。
最後に、入試の変更点について説明がありました。2024年入試では、これまで2月1日に実施されていた「思考力型」は「思考作文」という名称に変わり、出題内容も50分間の「作文」のみとなります。また、2月3日午後の「得意型」は、これまで国語・算数・英語のうち「1科または2科選択」でしたが、「2科選択のみ」に変更されます。さらに、2月1日午前に、国語・算数で高得点を取った受験生に「英検®みなし点」を加えて判定する「英検®利用入試」を新設することも伝えられました。
※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。
人工芝の校庭や、蔵書数約8万冊の図書館などがあり、設備は充実しています。高校では2022年度から「自己発信コース」「特選(人文・理数)コース」「リベラルアーツコース」のコース制が導入されました
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