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学校説明会レポート
学習院女子中等科
2023年6月19日(月)
本物に触れ、過程を大切にする教育で生徒同士が磨き合いながら成長する
学習院女子中・高等科の前身は、江戸時代に開校した京都御所前の「学習所」を起源とする、1885年に設立された華族女学校です。設立当初から、「その時代に生きる女性にふさわしい品性と知性を身につけること」を教育方針とし、生徒の全人格的な陶冶をめざしています。
この日、SAPIX代々木ホールで行われた説明会は、サピックス教育情報センターの広野雅明先生による入試動向の解説から始まりました。昨年度の「合格力判定サピックスオープン」の結果を示した広野先生は、「平均偏差値50以上の受験生は、全員が同校に合格しています。入試問題は算数・国語とも記述が多く、算数は解き方を丸暗記するのではなく、しっかりと自分で考えて解くことが求められます。国語は自分のことばで書けるよう、練習をしてください」とアドバイスを送りました。
次に、教頭の家本佳代子先生が教育内容と学校生活について説明しました。新宿区にキャンパスを構える同校には、国の重要文化財にもなっている鉄製の赤い正門をくぐって入ります。緑豊かな環境で、構内にはさまざまな動植物が生息しています。
家本先生は「本校では、生徒一人ひとりが『ダイヤモンドの原石』です。学校生活でさまざまな経験をしていくなかで、それぞれにきらりと輝く瞬間が訪れます。『本物に触れる』『過程を大切にする』『表現力を身につける』ことを大切にする教育を通して、生徒たちはダイヤモンド同士で磨き合い、高め合いながら成長していきます」と話します。
成績評価はテストの点数のみでは行わず、じっくりと考えて自分のことばで表現できているかなど、学びの過程も重視しています。また、互いを数字で評価し合うことは望ましくないという考えから、順位を発表することもありません。学習は進度よりも深度を重視しています。物事を掘り下げて考える「深める学び」を実践しています。また、知識・思考・表現の幅を広げるために「表現」し、多様な考え方に触れて「磨き合う」というサイクルを大切にしていているのです。国語では、本を読んで感想をまとめる「読書ノート」があり、より多くの優れた文章に触れるとともに、自分の考えを的確に表現する力を養います。理科では豊かな自然環境を利用して、観察や実験を多く取り入れています。1人1台の顕微鏡を使い、観察技術やレポートを書くテクニックも身につけていきます。英語は全学年でクラスを分割した少人数授業を実施します。個人のデバイスを使用するBYOD(Bring Your Own Device)を認め、リスニング・スピーキング・ディクテーション(音声を聞きながら書き取る)などを行う際に活用しています。その他の教科でも、調べ学習などのプロセスを経てディスカッション・プレゼンテーション・ディベートといった活動につなげていきます。これにより、他人の考えがわかり、視野が広がります。
一方、実技科目にも力を入れています。家庭科では、1人1台のミシンを使ってエプロンや三角巾を作り、在学中に調理実習で使用します。体育の授業は週3時間あり、温水プールを使用した水泳は、中1・2で泳力に応じたティーム・ティーチングが年間を通して行われます。毎年授業を重ねていくと、入学時にまったく泳げなかった生徒も、卒業までに個人メドレーができるまでに上達するそうです。
家本先生は「その時代を生きるのにふさわしい知性と品性を身につけるために、人として大切にしてほしいのは『正直』と『思いやり』です。そして、いざというときに強さと優しさを持てる生徒になってほしいと願っています」と結びました。
2024年度入試については、面接が廃止されることが伝えられました。また、筆記試験は「たとえ正答に至らなくても、お子さんの思いを込めて解答用紙に書いていただき、部分点を重ねて合格してほしい」とエールを送りました。
東京メトロ副都心線「西早稲田」駅から徒歩1分の交通が便利な場所にありながら、緑豊かで広々としたキャンパスが魅力です
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