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学校説明会レポート
サレジアン国際学園中学校
2023年6月5日(月)
ケンブリッジ国際認定校としての英語教育やPBL型授業を通して「世界市民」を育成
2022年4月、東京都北区赤羽台にある中高一貫女子校の星美学園中学校高等学校が校名を「サレジアン国際学園中学校高等学校」に変更し、共学校となりました。新体制となって2年目を迎えた同校は、星美学園から受け継ぐ「心の教育」を大事にする一方で、教育目標に「21世紀に活躍できる世界市民の育成」を掲げ、さらなる学校改革に取り組んでいます。
本科コース推進部部長の尾﨑正靖先生は説明会で、「これからはグローバル化がさらに進み、テクノロジーも進化を遂げ、ますます先行きの見通せない時代となるでしょう」と述べ、今後必要となる能力として「解なき問いへの挑戦」「選択と検証」「テクノロジーの進化への対応」「価値あるものを生み出すためのタフな交渉力」「英語で思考すること」の五つを挙げました。
こうした力を養う手段となるのが、全教科で実施される「PBL(Project Based Learning)型授業」です。「教員が正解のない問いを与え、グループで意見交換や結論の選択をした後、代表者が発表する」という流れで行われるものです。授業では知識を定着させるだけでなく、思考力や交渉力、相手の立場を考える姿勢も養います。グループの発表は、最も説得力のある意見を出した者が行い、持ち回りや同情などでプレゼンターを決めるのは禁止されています。尾﨑先生は「授業後は生徒全員に分析した内容を提出させます。教員は、ポイントとなる点や掘り下げてほしい箇所などを指摘し、フィードバックします。その後、生徒は視点を変えて選択と検証を繰り返すことになりますが、こうして思考力が高まっていくのです」と強調しました。なお、議論の際は、建設的な批判は認めますが、頭ごなしの否定は慎むよう指導しているそうです。
続いて説明したのは「本科クラス」についてです。中学では「本科クラス」(本科)と「インターナショナルクラス」(インター)の2種類のクラスに分かれます。本科ではPBL型授業を中心に、課題解決型の学びに取り組むとともに、基礎学力の定着をめざします。特に理科教育の充実を図り、新設のサイエンスラボには高度な実験機材を設置しました。「本物に触れる学び」を実践し、論理的思考力を高めることをめざします。また、生徒自身が興味・関心のあるゼミを選択して探究活動を行う「個人研究」が中学で週3時間、高校で週2時間設定されています。尾﨑先生は「個人研究では、中2~高2の4学年が一緒に学び、刺激を与え合います。中1の1年間はゼミの授業に備える準備期間とし、研究に取り組むうえで基礎となるアカデミックスキルを磨き、予備知識をしっかり蓄えていきます」と説明しました。
一方、インターでの学びについては、インターナショナルコース推進部部長の久保敦先生が詳しく紹介しました。インターでは英語が堪能な「アドバンストグループ」(AG)と、今後英語力を伸ばす「スタンダードグループ」(SG)とに分かれて学習します。英語の授業は、AG・SGともに週10時間実施します。AGでは、数学・理科・社会についても、専門性を持つ外国人教員からオールイングリッシュで指導を受けます。一方、SGの英語の授業は外国人教員と日本人教員とのチームティーチングが主体です。ただし、他教科は日本語で学びます。久保先生は「本校は、国内では数少ないケンブリッジ国際認定校として世界標準の教育を実践しています。AGはもちろん、SGでもケンブリッジ大学出版のテキストを使用しています」と述べました。AGではケンブリッジ大学国際教育機構の国際教育プログラムに沿って指導し、海外大学進学につながる資格取得もめざします。
留学制度については、オーストラリアのクイーンズランド州政府と連携したプロフラムが用意されています。2~3週間のホームステイ、3か月の短期留学、1年間の長期留学の3種類があり、本科・インターのどちらの生徒も参加が可能です。
高台の緑豊かなキャンパスには花壇やウッドデッキ、人工芝が敷かれた中庭などがあり、生徒たちの憩いの場となっています。大学の研究室レベルの高度な実験設備がそろうサイエンスラボをはじめ、施設が充実しています
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