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学校説明会レポート
海陽中等教育学校
2023年6月12日(月)
ハウス(寮)での共同生活を通して、日本を牽引する明るく希望に満ちた人材を育成
建学の精神に「将来の日本を牽引する、明るく希望に満ちた人材の育成」を掲げる海陽中等教育学校は、愛知県蒲郡市にある全寮制の男子校です。日本の未来をリードする人材の育成を目的に、トヨタ自動車・JR東海・中部電力をはじめとする大手企業約80社の賛同を得て、2006年に設立されました。自学自習により確かな学力を形成するだけでなく、規則正しい生活を通じて、社会性、自律心、協調性など、次代のリーダーとして欠かせない資質を養っています。
この日のオンライン説明会であいさつに立った教頭の加納啓次先生は、「バブル崩壊後、日本を代表する企業の経営者は、今後の日本を背負うリーダーのが不足しているのは、社会で活躍できる人になるための教育が不十分だからだという共通認識を持ちました。そこで、イギリスの名門パブリックスクールのイートン校をモデルに、『対人能力』『問題解決能力』『自己管理能力』の三つを育成できる全寮制の中高一貫校を設立したのです」と語りました。
同校の最大の特徴は、学校と、ハウスと呼ばれる「学生寮」とが一体となった生活です。ハウスでの生活については、ハウスマスターの山下勇一さんが紹介しました。三河湾に面する広大なキャンパスには12棟のハウスがあり、全体を管轄するハウスマスターの役割を担うのは、社会経験が豊富な教職員です。寮生たちの実際の生活のサポートは、賛同企業から派遣された若手社員がフロアマスターとして担当しています。
生徒たちが暮らすハウスでは、1棟につき約60名が寝食を共にしています。生徒には入学当初から個室が与えられ、プライバシーが確保されていますが、共用スペースであるパブリックラウンジなどでは仲間と過ごし、「60人の兄弟」として切磋琢磨しています。
ハイレベルな授業によって基礎学力と人間力をバランス良く鍛えていくのが同校の方針ですが、ハウスでは夜間学習の時間も設けられており、自学自習の習慣を身につけます。この夜間学習は各フロアにあるプライベートラウンジや個室で行い、1~3年生(中1~3)は2時間、4・5年生(高1・2)は3時間30分、6年生(高3)は4時間ほどの学習時間が設定されています。
また、ハウス対抗のさまざまな行事も開催されており、競争意識や連帯感、チームワークの醸成に役立っています。ハウスでのルールや行事の内容などについては仲間と意見を交わしながら決定するため、仲間との深い絆が生まれます。山下さんは「どんなことも語り合える友がいて、人とつながる喜びを実感できるのが、寮生活の魅力なのです」と語りました。
次に、サピックス出身の在校生が登場し、実際のハウス内の施設を紹介しました。1階は共用スペースになっていて、テレビ・冷蔵庫・洗濯機などがあります。生徒が使用する個室には、机・ベッド・収納スペース・エアコンなど、学習に集中できる設備が整っています。ハウス内には生活に必要なアイテムがすべてそろっており、生徒たちは何でも「自分でやる」ことで自立し心を培っていきます。
最後は、サピックス出身の在校生4人が一問一答形式で質問に答えながら、学校生活を紹介しました。「海陽学園を選んだ理由は、宿泊体験入学が楽しかったから」「夜間学習は、テスト前なら5~7時間集中することもある」「長期休暇やゴールデンウィークには実家に帰省するが、友だちと過ごす寮生活を恋しく感じることもある」「ゲームは週末の外出中しかできないので、新しいゲームが出ると遊べなくてつらいが、それ以上に有意義な時間を過ごせているので入学してよかったと感じている」といった感想が明るい表情で語られ、伸び伸びとした環境で健康的に暮らしている様子がわかりました。
東京ドーム2.8個分の広さを誇る敷地には、オーシャンビューの屋上プールをはじめ、アメリカンフットボール、サッカー、野球ができるグラウンドがそろっています。文武両道を実践しながら生徒同士が強い絆を築いていきます
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