受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

立教新座中学校

2023年6月12日(月)

「共に生きる力」を高め、他者を尊重しながら自己の強みを発揮できるリーダーを育成

 以前、立教大学の付属校は、東京・池袋に中学校が、埼玉県新座市に高校がありましたが、2000年には池袋に高校が、新座に中学校が併設され、それぞれが中高一貫校となりました。そのうちの1校である立教新座中学校・高等学校は、キリスト教に基づく人間教育を実践し、「共に生きる力」と「真理を探究する力」を養っています。

 冒頭のお祈りの後、あいさつに立った校長の佐藤忠博先生は「本校では、大学までの10年間を通じた『立教学院一貫連携教育』を行っています。しかし、それぞれの生徒の個性を生かすことも大事なので、他大学進学希望者に対しても積極的にサポートしています。生徒の夢を応援しようというスタンスで、日々の指導に当たっています」と述べました。また、立教大学のもう一つの一貫校「立教池袋」との違いについて、佐藤先生は「高校から約120名の生徒が入学するので、新しい人間関係をつくれる」「緑豊かで広々とした敷地に、学習・スポーツ環境が整っている」ことなどを挙げました。

 続いて、教育内容の説明は教頭の飯田武志先生が担当しました。飯田先生は同校が「リーダーシップ教育」に注力していることに触れ、「めざすのは、一人で集団を率いるようなタイプのリーダーではなく、自分の強みを生かしながらも、チーム内の他者の力も引き出せるような新しいタイプのリーダーの育成です。そして、世界中の人々と『共に生きる力』を培ったグローバルリーダーを育てることを目標としています」と語りました。そのため、同校では学校生活のさまざまな場面でリーダー像を学ぶ機会を積極的に設けており、その一例として校外研修旅行、企業と連携したリーダーシップ教育、高校生対象のリーダーシップ講演会、クラブ活動などが挙げられました。

 グローバルリーダーに必要な資質を養う「国際教育」についての説明もありました。同校には、イギリスの公立高校コリヤーズ・カレッジに約4か月間留学する「ワンターム留学制度」(高2の希望者対象)、1年間の派遣留学、短期語学研修などのプログラムがあります。また、今年度はフィンランドでオーロラを観察する「理科海外研修旅行」や、ポーランドでの「宗教科海外研修旅行」などを実施することも決まりました。

 次に、飯田先生は画像を用いながら、環境面について解説しました。約10万㎡の広大な敷地には、400mトラックを備えた全天候型フィールド、蔵書数17万5000冊以上の図書館、公式の競技会に対応可能な室内温水プールなどがそろい、充実した環境だと紹介されました。

 学習面については、中学では国語・英語・数学の一部の授業で少人数制授業や習熟度別授業が取り入れられています。主要教科はもちろん、芸術教科も含め、中学段階で弱点をしっかり克服したうえで、高校進学に備えます。また、「本物に触れる」「みずから体験する」ことを重視し、校外学習や理科の実験授業を豊富に設けていることも特徴です。

 高校では主体的な学びに重きが置かれ、多彩な選択科目を設置しています。特に高3の自由選択科目では約90種類に及ぶ講座が開講されます。生徒は自分の興味や希望する進路に応じて受講できます。このほか、6年間の学びの集大成として、高2からは卒業研究論文にも取り組み、「問題解決方法を探る力」や「豊かで的確な日本語能力」を養っています。

 立教大学との高大連携プログラムも充実しています。高1では大学教員による特別授業、高2・3では学部学科説明会などを実施。高3では同大学の講義を聴講できる特別聴講生制度があり、所定の成績を収めると、高校・大学両方の履修単位として認められます。また、立教大学には卒業生の約80%が進学していますが、他大学進学を希望する生徒のためのクラスは高2から設けられ、それぞれきめ細かい指導を受けられるとのことです。

イメージ写真 大学を含めると、新座キャンパスの敷地は約20万㎡という広さで、2階建ての体育館、両翼約100mの野球場などがあります。すべてのホームルーム教室にはWi-Fiが完備されています 

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