受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

佼成学園女子中学校

2023年5月26日(金)

人間力を高める教育に取り組み、グローバル社会で生きる能力を養成

 佼成学園女子中学高等学校は、法華経の精神に基づく「国際社会で平和構築に貢献できる人材を育成する」という建学の精神を掲げ、人間力を高める教育に取り組んでいます。

 この日のオンライン説明会は、広報部長の楓淳一郎先生と、早稲田大学社会科学部に在学中の卒業生との2人で進行されました。冒頭で楓先生は「本校は宗教法人立正佼成会が設立した学校ですが、宗教教育は行っていません。学校生活のなかで宗教色を感じることは、ほとんどないと思います」と述べ、2020年度から推進している学校改革について詳しく説明しました。

 初めに紹介されたのが「中間テストの廃止」です。これにより、定期テストで分断されてしまいがちな探究学習の時間を確保し、新時代に求められる力を培います。評価システムも見直し、従来の知識再現型の学力を60%、新しい学力を40%の割合で評価する形に改編しました。グループワークやプレゼンテーションなどの機会を増やし、1年間の探究学習の成果を発表する3月の「Presentation Day ~知の発展~」は、体育祭・文化祭と並んで三大行事の一つとなっています。

 また、複数の教員で複数のクラスを横断的に受け持つ「チーム担任制」を全学年で導入しています。「教科のバランスを考慮してチームを組んでいるので、自分の進路に合った教員を選んで面談を受けることもできます」と楓先生は説明します。高大連携も積極的に進めており、上智大・成城大・東京都市大に加えて、今年3月には東京工科大とも連携協定を結び、理工系を志す生徒へのサポートがより充実しました。

 英語教育にも定評のある同校では、中学では習熟度別の少人数制クラスで授業を行い、きめ細かく指導しています。音楽と美術をネイティブ教員がオールイングリッシュで教えるイマージョン教育を取り入れているのも特徴の一つです。6月と10月の年2回、全学年で取り組む「英検®まつり」では、1人1台のタブレット端末を活用して学習を進め、英検®の受検は全員必須となっています。楓先生は「受検級別の講習や、ネイティブ教員による2次面接対策も実施します。個人やクラス対抗で競い合い、ゲーム感覚で楽しみながらチャレンジする『英検®まつり』は、学校を挙げての大きなイベントになっています」と述べました。こうした取り組みによって、生徒たちの英語力は大きく伸び、2022年度の中3生のうち67%がすでに英検®準2級以上を取得しています。

 中3の1月には、2人1組で約1週間のファームステイをする全員参加のニュージーランド修学旅行がありますが、希望者はさらに2か月間現地に残り、「中期留学」とすることが可能です。「毎年、学年の約3分の1がこの中期留学に参加します。英語力と人間力をアップさせるとともに、高校での英語学習のモチベーションを高めるグローバル教育のプログラムです」と楓先生は強調しました。

 高校のコースでの特色のある学びについても説明がありました。中学のクラスは学力が均等になるように編成されますが、高校生になるとグローバル教育を柱とする「国際コース(留学クラス・スーパーグローバルクラス)」、国公立大や難関私立大を目標とする「特進コース」、勉強と部活動の両立を図る「進学コース」の3コース4クラスに分かれて希望の進路をめざします。生徒たちは、中学生のうちから高校の授業を見学・授業したり、進路に関する講演を聴いたりして、自分に合ったコースを選択していきます。

 大学受験をサポートする体制も整備し、放課後には予備校の講師による「校内予備校」を開いて、学校完結型の学習ができるようになりました。

 最後に、2024年度は、英語資格をみなし得点として、当日は国語または算数のいずれか1科のみをを受ける「英語資格利用1科型」や、「国算1科選択」などの新たな入試を検討していることが伝えられました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 京王線「千歳烏山」駅から徒歩5分のアクセスの良さも魅力。キャンパスは、閑静で緑豊かな住宅街にあり、安心して通学することができます

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