受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

埼玉栄中学校

2023年5月20日(土)

国際社会に貢献できる人材を育てる「未来の学びプロジェクト」を始動

 「人間是宝(にんげんこれたから)」を建学の精神とし、「今日学べ(こんにちまなべ)」を校訓に掲げる埼玉栄中学・高等学校は、生徒も教員も「今日やるべきことは今日やり、明日に延ばさない」という高い意識を持ち、学習・部活動・行事・社会貢献のすべてに全力で取り組む学校づくりをめざしています。

 この日、あいさつに立った校長の町田弦先生は、「この春迎えた新入生も学校生活に慣れてきた様子で、4月には学年ごとの校外学習も実施でき、親睦を深めたようです。もちろんこれらの体験学習は、レポートやプレゼンテーションの指導へとつなげていきます」と述べました。

 同校は2000年の中学開校を機に、生徒の学力向上に向けた教育改革に取り組み、国公立大学や難関私立大学への進学実績を伸ばしてきました。専任スタッフが常駐する「進路指導センター」では、定期考査や模試などの成績や相談履歴などを、生徒一人ひとりのデータとして記録します。それを進路指導のタイミングごとに卒業生の受験データベースと照合して、学習の進め方などについて適切なアドバイスを行っています。

 同校は、日本大学の提携校でもあり、同大学へは指定校推薦枠でも提携校推薦入学試験でも進学が可能です。加えて、本年度は芝浦工業大学と高大連携事業に関する協定を締結しました。大学での学びに触れる機会を増やすとともに、進路の選択肢も拡充しています。さらに、「未来の学びプロジェクト」の名のもとで、ICT教育に向けた環境整備も推進しており、「屋上には5Gの基地局を置き、短焦点のプロジェクターをすべての教室に設置しました。生徒が所持している端末には、デジタル教科書も導入していて、授業時間を有効活用できるようになりました」と報告しました。

 学校生活については、入試広報センター長の森山豊先生が説明します。同校にはJR埼京線に直通するJR川越線の西大宮駅より徒歩4分という通学に便利な立地です。「募集定員は、中学が1学年120名、高校が1学年720名で、全校生徒は約3000名にもなる大規模校ですが、教職員も230名ほどいるので、生徒一人ひとりに目が行き届いており、面倒見の良い学校だと自負しています」と話します。

 中学では入学時から「医学クラス」「難関大クラス」「進学クラス」の三つのクラスに分かれますが、授業の進度はそろえているため、「条件を満たせば、進級時にはクラス変更もできます」とのことです。医学クラスでは、高度な内容の授業が行われているだけではなく、医師に必要な倫理観・使命感・判断力・協調性を養う、さまざまな体験プログラムが導入されているのが特徴です。

 登校時間は8時35分で、10分間の朝読書を経て9時から1時限の授業が始まります。中学3年間は完全給食となりますが、校内には食堂とコンビニがあるので、土曜日(第3土曜は休み)には各自が好きなものを食べるそうです。特筆すべきは、月曜から金曜の始業前の45分間と放課後の50分間を、それぞれ「0時限」「7時限」と呼び、演習授業や補習を実施している点です。「参加は自由ですが、医学・難関大クラスの生徒のほとんどは、どちらかの授業を受けています。0時限では基本的なことを確認する授業が行われ、7時限では同校の教員が担当する授業のほか、外部講師による応用講座も開講されます。中学からの内部進学生は高校範囲を先取りしているので、高校生向けの授業に参加する生徒もいます。中学生の最終下校は19時で、10時限まで授業を受けることもある高校生は最終下校が21時です。毎日遅くまで自習室に残って勉強している生徒も多くいます。英検®・漢検・数検などの受検も推奨しており、検定日近くには対策講座も設定しています。昨年の医学クラスの中学3年生は、75%以上が高校進学前に英検®準2級を取得しました」と説明しました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 理科実験室などの特別教室がよく整備されていて、非常に充実した学習環境です

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