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学校説明会レポート
芝浦工業大学附属中学校
2023年5月26日(金)
STEAM教育と言語教育によって理工系のスペシャリストを育成
芝浦工業大学附属中学高等学校の前身は1922年に開校した東京鐵道中学です。戦後、東京育英高等学校に再編された後、1953年に経営が芝浦学園に移り、校名が芝浦工業大学高等学校に変更されました。1982年には中学校を開設し、中高一貫教育を始めました。長く男子校でしたが、現在の豊洲キャンパスに移転した2017年に高校が、さらに2021年には中学が共学化され、現在に至ります。
説明会の冒頭、校長の佐藤元哉先生があいさつに立ち、教育の特色について説明しました。実験やプログラミングなどが好きな生徒が満足できる設備と教育内容があると紹介したうえで、「本校は、非常に尖っている、理工系に振り切っている学校です。そんな方針に共鳴・共感していただける方をお迎えしたいと思っています」と強調しました。
続いて、教頭の斎藤貢市先生より探究教育について説明がありました。同校では現在、「SHIBAURA探究」と題し、理工系の知識で社会が抱えている課題を解決に導く探究型授業を展開しています。中1・2では、ITとGC(Global Communication)の二つの探究を実践します。中3では2学期から「総合探究」という総まとめとなるステージへと進みます。ITでは、理工系の知識(テクノロジー)で社会の課題を解決できる生徒を育てることを目標に、中1からできるだけ多くのITツールを体験させます。GCでは、グローバルな視点を持って、長期的にPBL(問題解決型学習)に取り組み、コミュニケーション力・発想力・創造力・問題解決力などのソフトスキルを身につけます。ほかにも、中2では3泊4日の長野県農村合宿を、中3では14日間のアメリカへの海外教育旅行と組み合わせた探究プログラムをそれぞれ実践しています。また、中1・2の年度末には成果報告会「探究DAY」も実施します。全体会では学外から招いた多くのゲストの前で発表する機会が設けられています。
より具体的な説明は、広報部長の杉山賢児先生が行いました。同校では、「理工系教育」「大学連携教育」「三つの言語教育」「グローバル教育」の四つを掲げています。「理工系教育」では、Science, Technology, Engineering, Arts, Mathematicsを総合的に学ぶSTEAM教育の一環として、国語など理数系以外の全教科で科学技術とのかかわり合いを学ぶ「ショートテックアワー」や、多様な理工系の専門分野に親しむ隔週2時間の特別授業「サイエンス・テクノロジーアワー」などを設けています。また、「大学連携教育」として、中1から芝浦工業大学で特別授業を受けることが可能になりました。パスタを使って最も強度が高い橋を作る「工学わくわく講座」(中1)や、芝浦工業大学が開発した教育用ロボット「ビートル」を1人1台製作し、完成後はトーナメント形式の障害物競走を行う「ロボット講座」(中2)なども開講されています。中3ではデザイン工学の楽しさが体感できる体験講座も受けられます。
「三つの言語教育」では、日本語・英語・コンピュータ言語の三つを学びます。論理的にことばを操る技術を訓練するとともに、ロボットを制御するプログラムの作成なども行います。そして、「グローバル教育」として、中3全員が「海外教育旅行」に参加します。アメリカのワシントン州・ユタ州・コロラド州のなかから行き先を選択しますが、生きた英語や文化などを体験する貴重な機会となっています。さらに、芝浦工業大学への内部推薦合格者を対象とした「早期推薦者短期留学」もあり、高3の3か月間、アメリカ、カナダ、ニュージーランドの高校に留学することが可能です。
サピックス小学部で学んだ中1生2名が登壇しました。「みんなで話し合いをするGCの授業がいちばん楽しい」「受験勉強は大変でしょうが、家族と協力してがんばってください」などと語ってくれました。
最後に、2024年度入試について、2月4日の第3回が廃止されることが発表されました。
2017年4月竣工の校舎にはスポーツ施設も充実。前身となる東京鐵道中学からの歴史を受け継いだ「しばうら鉄道工学ギャラリー」なども併設しています
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