受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

芝国際中学校

2023年5月20日(土)

「挑戦・行動・突破、そして貢献」をスローガンに、世界と未来に貢献できる力を育成

 2023年4月、東京都港区にあった東京女子学園中学校・高等学校が共学化され、芝国際中学校・高等学校となりました。入学式には日本の国旗、校旗、国連旗に加えて、入学した帰国生の居住地にちなんだ外国の国旗も並び、世界標準のグローバルな学びをめざす共学校として、新たなスタートを切っています。

 この日の説明会は、昨年11月に完成した新校舎の11階アリーナで開催されました。あいさつに立った校長の山崎達雄先生は、「本校の願いは、子どもたち一人ひとりが将来幸せになることです。そのために、さまざまなプログラムを体験してもらいます」と述べ、教育内容を詳しく説明しました。

 同校では、文化祭・体育祭などの学校行事や部活動を生徒と共につくり上げていく方針です。中学の修学旅行も、「平和に貢献する活動」というゴールのみを共有し、具体的な内容や行き先については生徒が考えます。「本校は、時代に合わせて進化し続けます。ですから、生徒たちはこれからもずっと学校をつくり続けることができるのです」と山崎先生は話します。

 AIの進化に伴い、既存の職業がなくなってしまうという懸念に対しては、中1の段階からデザイン思考を学び、アントレプレナーシップ(起業家精神)教育を実践していくことが強調されました。高校では、マーケティングにも取り組み、大学入試の総合型選抜でアドバンテージとなる力を育成します。

 STEAM教育にも力を入れ、これからの社会で必要となるデータサイエンスを学ぶほか、人工衛星の打ち上げにもチャレンジするなど、最先端の授業が展開される予定です。

 次に、西山真由先生から海外プログラムについての説明がありました。同校では、多彩な海外研修や留学プログラムを実施します。教育提携を結ぶオーストラリア・タスマニアでは、研修(3週間)と留学(3か月)の2種類を実施。カナダ・バンクーバーでのGlobal Leader Campのほか、2週間で100時間の英語学習をするセブ英語合宿、カンボジアで行うアジアSDGs研修、ニュージーランドでの語学研修などもあります。高2のサンフランシスコ修学旅行の後には、希望すれば現地に残って2週間のSTEM Campに参加し、スタンフォード大学でロボット製作、アニメーション、グラフィックデザインを学ぶことも可能です。こうした多彩なプログラムと海外協定大学推薦制度などによって、希望進路を海外の大学へと広げている生徒がいることも紹介されました。西山先生は「本校では、6年間で1度は海外で生活する体験をしてほしいと考えています。実際に海外に行き、自分の目で見て、自分の心で感じることを大切にしてください」と受験生にアドバイスを送りました。

 ここで、今春入学したサピックスの卒業生2名が、同校を選んだ理由や学校生活について堂々としたスピーチを披露すると、会場からは大きな拍手が送られました。

 続いて山崎先生が再登壇し、学力を培う取り組みについて説明しました。授業には、問いを立てて課題解決を行う「ケースメソッド」を取り入れ、授業前のチェックと放課後のフォローとで弱点を克服する「チェック&フォロー」のシステムを導入しています。また、校内に放課後予備校を設置し、ていねいな学習指導で難関大学合格を実現します。山崎先生は、「本校の教育方針は『上位を創り、中位を育て、下位をつくらない』ことです。充実した学生生活のなかで、さまざまな『挑戦・行動・突破』を続けて、社会と未来に貢献してほしいと考えています」と力強く語りました。

 中学入試に関する説明は、入試対策部長の川上武彦先生が担当しました。2024年度入試では、2月の一般入試での本科コースの募集定員を35名増やし、全体の募集定員を120名から155名に変更します。また、入試の時点では本科コースのⅠ類かⅡ類かの類別判定を行わず、入学後に学力別にクラスを編成することや、国際生コースのコアクラスの募集は実施しないことなども伝えられました。これにより、1受験回ごとの定員が、2023年よりも大幅に増えることになります。

イメージ写真 探究・協働・創造をテーマにした、地上12階建ての新校舎「アルカディア」。7~10階のインターナショナルスクールと連携した教育も行われ、多様性あふれる環境で“真の国際人”を育成します

www.shiba-kokusai.ed.jp 別ウィンドウが開きます。

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