受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

専修大学松戸中学校

2023年5月18日(木)

充実した環境の下、社会に貢献できる知性豊かな人材を育成

 1880年創立の専修大学と、1959年創立の付属高校を基盤に、中学校が開校したのは2000年のことです。専修大学の付属校ですが、卒業生の9割が他大学に進学する進学校として知られています。

 この日の説明会では、初めに校長の五味光先生があいさつに立ちました。同校では、建学の精神である「報恩奉仕」「質実剛健」「誠実力行」を「社会に貢献できる知性豊かな人材の育成」という教育ビジョンに反映させ、生徒たちには「社会に必要とされ、他の人にとって不可欠な、頼られる存在になってほしい」と伝えながら、日々の教育活動を行っているそうです。

 2023年春の大学合格状況を見ると、東京大学理科二類、秋田大学医学部医学科に現役合格者を出すなど、すばらしい結果を残していますが、五味先生は「中高6年間を学習活動だけで終わらせてほしくはありません。特に、身も心もまだ柔らかい中学生には、さまざまなボールを投げかけています」と強調します。中学開校から続く、全員参加のネブラスカ修学旅行をはじめ、多種多様な学校行事があることや、全員参加の放課後講座を開講して生徒の学習をサポートしていること、英検®などの検定試験にも原則として全員で挑んでいることなどを紹介し、「こうした取り組みを実施しているのは、大学入試の先を見据えた力を身につけてもらいたいと強く願っているからです」と結びました。

 続いて、教育内容について教頭の中村吉伸先生が説明しました。最初の話題は、年度当初の主な学校行事です。中1は入学直後に2泊3日のオリエンテーション合宿に参加し、自然体験を通して仲間との絆を深めます。4月に行われたフィールドワークでは、中2は田植え、中3は鎌倉での班別行動を体験し、5月には中学の体育大会が開催されました。

 中高一貫生に対しては、6年間を「基礎期」(中1・2)、「充実期」(中3・高1)、「発展期」(高2・3)に分けて先取り学習が行われています。「基礎期」には生徒全員が同じ内容を学びますが、中2の数学・英語は習熟度別クラスとなっています。「充実期」に入る中3からは「類型制システム」を採用し、選抜クラスのⅠ類と、一般クラスのⅡ類とに分かれます。「発展期」になると、さらに理系・文系に分かれ、高3の授業は受験に向けた演習が中心になります。

 グローバル社会に対応できるよう、最も重視しているのが英語教育で、週に7コマの通常授業と、週1回1コマの放課後講座を開講しています。通常授業のうち5コマは『NEW TREASURE』を使用して「読む」「書く」力を身につけさせるもので、2コマは英語教育専用校舎「アンビションホール」でネイティブ教員が英会話を指導します。そして、中3の6月には、「英語で何かを成し遂げてこよう」を合言葉に、アメリカ中西部のネブラスカ州への修学旅行に行きます。また、国内の大学で学んでいる外国人留学生とフリートークやディスカッションを行うISAプログラムなども展開しています。高1からは希望者を対象にしたアメリカやニュージーランドでのグローバル研修も行われています。

 キャリア教育は「フューチャー・プロジェクト」と呼び、中2では「自分らしく生きるために」というテーマで、社会人による出張授業が行われます。中3では「夢の実現に向けて」をテーマに、「卒業生が語る会」や大学訪問に参加し、生徒が自分にふさわしい具体的な進路を見つけられるようサポートしています。

 2024年度入試については、大きな変更はありません。「詳細は9月ごろに公表される募集要項をご確認ください」とのことでした。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 英語教育の発信基地として「使える英語」の習得を目的としたアンビションホールでの英会話の授業。ネイティブ教員と日本人教員とによるチームティーチングで、「話す」「聞く」力を楽しみながら養成します

www.senshu-u-matsudo.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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