受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

スクール情報

(「24年8月号」より転載/24年7月公開)

灘中学校・灘高等学校 第78回灘校文化祭 5月2日(木)・3日(金・祝)

今年のテーマは「長い冒険」
文化委員会が運営を担う

1日目の午前中から多くの人が詰めかけました。正門前で記念写真を撮る人も

 一般の方に開放され、誰でも自由に出入りできる灘校の文化祭には、在校生の家族や卒業生だけでなく、小学生やその家族が毎年多数来場します。学校の雰囲気を知る絶好の機会とあって、編集部が訪れた1日目も午前中から大勢の人でにぎわっていました。

 正門から受付を経て人の流れに沿って先へ進むと、中庭に設けられた特設ステージから軽快な音楽が聞こえてきます。ダンス自慢のグループがパフォーマンスを繰り広げる「ODORIBA」がちょうどスタートしたところで、ステージ前はもちろん、向かい側の校舎の廊下までをぎっしり埋め尽くした観客が、拍手や声援を送っています。頭上に泳ぐこいのぼりも鮮やかなこのステージでは、ほかにも灘校一の“美女”を決める「Ms.灘コンテスト」や、筋肉自慢ナンバーワンを選ぶ「筋肉王」などが次々と行われ、会場が一体となって盛り上がっていました。

 第78回となる今年の文化祭は、「ODYSSEY」がテーマです。長い冒険という意味があり、灘校生が作り上げる唯一無二の文化祭に、冒険のイメージを重ねているとのことです。ロゴマークには冒険の道しるべとなる羅針盤が使われています。同校の文化祭は生徒が一から作り上げるのが特徴で、今年も総勢300人余りからなる文化委員会が企画から準備、運営までを担います。

 受付で手渡される立派なパンフレットも生徒の手によるものです。校内図や参加団体紹介のほか、イベントのタイムスケジュール、お土産や灘校グッズの紹介まで網羅され、フロアごとに整理されたマップには、展示場所やステージの位置だけでなく、車椅子やベビーカーで移動しやすいバリアフリールートも示されています。また、校内各所には「道案内」と描かれたTシャツを着たスタッフも配置され、行きたい場所がわからなくなった来場者をていねいにサポートしていました。

正門近くの受付では、笑顔のスタッフが迎えてくれます 青空の下で次々と繰り広げられる中庭のステージイベント。たくさんの観客で盛り上がります
中庭のステージでは、2日間を通してダンスや漫才などのイベントが盛りだくさんでした グラウンドのオブジェ「BE NADA」は、絶好の撮影スポットでした

クラブ活動や同好会の展示は
驚きと感動がいっぱい

 中庭から校舎へ入ると、クラブ活動や同好会、有志による多種多様な展示が待っています。中学棟・高校棟の各教室に40余りの団体による趣向を凝らした企画の数々があり、どれも自由に楽しむことができます。

レゴ®同好会の作品展示には、見事に作られた自動販売機が登場。パーツで作られたジュースも出てきます

 教室の前に人だかりができていたのはレゴ®同好会。メンバーが作った大小さまざまな作品が教室中に並び、その完成度の高さに驚かされます。「本物ですか?」「どうやって作ったんですか?」と部員に質問する小学生もいました。今年のメイン作品は実寸大の自動販売機でしょう。なんと自販機そのものも、ボタンを押して出てくる缶ジュースまでもレゴ®でできています。全部で37,000個のパーツを使ったそうで、自分でジュースを出してみたいと、子どもたちの行列ができていました。

 展示では、折り紙サークルの教室にも見事な作品が並びました。新しく誕生したサークルということで、文化祭への出展は今回が初めてです。折り紙好きの部員たちが丹精込めて折った動物や恐竜が展示されています。あまりの精巧さに思わず見入ってしまいます。

 体験型の企画もバリエーションに富んでいます。生物研究部ではホタルイカやアサリの解剖のほか、顕微鏡を使ったタマネギの細胞観察なども行われ、部員の説明を聞きながら小学生が挑戦します。地学研究部は部員手作りのプラネタリウムや、砂金掘りが体験できるコーナーを開設。取った砂金は持ち帰れるとあって、子どもたちは真剣な表情ですくい取っていました。

 早押しクイズで盛り上がっていたのは、クイズ同好会の教室です。部員が出題する問題に出場者が競って解答していましたが、そのスピーディーな展開に、お父さんやお母さんも手を叩いたり、応援の声を掛けたりしながら見守っています。隣の教室では、数学研究部が毎年恒例の灘中入試模試を実施中。中高生や大人もまじって難問に頭をひねっていました。部員と数学ゲームで対戦できるコーナーもあり、算数好き、数学好きにはたまらない一角です。

早押しクイズ体験に順番待ちの列ができていたクイズ同好会。勝者には賞品も 地学研究部の砂金掘り体験は今年も大人気。たくさんの砂金をすくい取ろうとみんな真剣です 生物研究部では、白衣姿の部員のサポートで、顕微鏡を使った細胞観察に挑戦できます

学んで、遊んで、体験して
灘校の魅力を楽しく満喫

5年ぶりの復活を果たしたミニ電車。線路の上をのんびり走れば、グラウンドの景色も違って見えそうです

 校舎内では、ほかにも大講義室を使ったステージイベントが開催されました。国際科学オリンピックに出場した生徒による講義や、灘校の先生方による授業、4月に入学したばかりの中1生の声を聞く企画など、いずれも教室から人があふれるほどの人気ぶりでした。

 さらに、屋外会場でも楽しい催しがめじろ押しです。2019年以来、5年ぶりに復活したミニ電車は、一周150mもある本格派。乗客を乗せてグラウンドに特設された線路をゆっくり走ります。ヨーヨー釣りやスーパーボールすくいも子どもたちに大人気で、ソフトテニス部員とバスケットボール部員が小さな子どもたちを優しくフォローしています。テニスコートでは硬式テニス部によるストラックアウトやラリー体験が行われ、挑戦する人や応援する人の歓声が上がっていました。

 半日や一日ではとても回り切れないほど見どころ多数の灘校文化祭。自分の好きなことをとことん追求して形にしている生徒たちのひたむきさは、子どもも大人も夢中にさせるパワーにあふれています。この文化祭をきっかけに、灘中に行きたいと決意する小学生が多いというのも納得のひとときでした。

ヨーヨー釣りなど、楽しく遊べる催しもたくさん用意されています テニスコートでは、硬式テニス部員とラリーやストラックアウトが楽しめます

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